可愛い山 石川欣一

今日は石川欣一の「可愛い山」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは、ある無名の山が好きでしょうがなくなった、という男の随筆です。
 
 
「この車が好き」とか「この遊園地が好き」という感覚はごくごく一般的だと思うんですけど、金とか縁とかが無くなってくると、ほんとに冗談抜きでこう、川の美しさに見とれてしまう、ということが起きたりするんですよ。川はお金を必要としないですし。といっても、四国や九州や沖縄と比べたら、自然の深さが足りないし、たいしたことが無い川の近くに住んでいるだけなんです。
 
 
10年くらい前の話なんですけど、ある時にぼくは、どうも美しいものと付きあいたいと思って、伝統工芸の学校に行くかどうか考えていて、とりあえずその学校の近くに引っ越すことにしたんです。そこがちょうど、川の美しい町で、伝統工芸よりも、川の美しさのほうに見惚れてしまって、その川のそばで生活することで完全に満足してしまったんです。このまえ洪水が起きてほんとにあとほんの少し多く雨が降っていたら自室が丸つぶれになる寸前で、自然界を舐めすぎていたなと反省してやばかったんですけど、とにかくこの川が好きになってしまった。
 
 
石川欣一は近代文学の時代に生きているだけあって、やっぱり自然界への思い入れが強くて、山が可愛いんだと、くったく無く書き連ねています。
 
 
山は入って登るのも良いんだけど、見てるだけでも良いんだよ、と力説しています。見てるだけでもすてきなのがやっぱり自然界の特徴なんだとか、思いました。





 
 
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ゲーテは詩心についてこう記します。



わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか

どんなに悩み、どんなに生きたかは

ここなる花輪の花となる

さうして老境もまた青春も

徳も不徳も集めて見れば

また捨てがたい歌となる






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