幸福への道 素木しづ

今日は素木しづの「幸福への道」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
素木しづは、大正時代に結核を患いつつも、小説を描き続けた女性で、僕は今回はじめて読んだんですけど、文体の静謐さに魅了されました。体験が美しく変容していって文学になるという、そういうのはあるはずだと思っていたんですけど、やっぱりあったなあと思いました。
 
 
芥川や漱石は理知的に、語学や海外文学を研究しているうちに文学創作の深いところまで入っていった印象なんですけど、ぼくはどうも実話が好きなので、体験と芸術が美しく入り混じった作品に興味があって、この素木しづという作家の作品をもっと読んでみたいと思いました。
 
 
作中の彼女は恋人と二人で、美しい「野」を求めて歩くのですけれども、どこも「いこふ野に一本の木もなく、土はかたく荒れて、草はまばらに肌を見せてゐ」るような淋しい大地しかない。彼女はなにか、楽園やあるいは療養に相応しい清潔な空間を求めているようで、切実さを感じる。作中で、二人の差異が露わになるところがあって、この人と人との違いが立ち現れてくるのが文学の魅力なんだと思いました。
 

ふりあふぐ瞳のなかに、彼方に見ゆる丘や森は、すべて幸福に見えた。
 
ちょっと、むつかしい文字を調べてみました。
 
戀(たんなる旧字です)
 
圍繞
 
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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