雪の一日 岡本綺堂

今日は岡本綺堂の「雪の一日」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ぼくは、季節や風雨の影響をほとんど受けない都市生活をしていたことが5年くらいあって、その頃は大雨が降っていても地下道を通って会社に行くだけだったので、傘さえほとんど必要なかったですし、平日は年に数回、電車が台風で止まる時くらいしか天気のことを気にしなかったんです。
 
 
そのあと雨が降ったら車も無いのでメシが手に入れられないという暮らしもしたことがあってその頃は空模様ばっかり気にしていたんです。季節感のある暮らしも両方好きなんですけど、近代の随筆の特徴は、自然界からいったん解放されつつ、やはりさまざまな点で寒暖風雨に強い関心を持ってそのことを描いていてその四季や寒暖を愛でるのが現代人よりもリアルで迫力があって面白い。
 
   
弥生時代くらい古かったら、天気だけが意識の中心にあって、そうなると雨や空が神格化されて崇められる。現代に住む貧乏人としては近代文学の面白いところは、季節感や五感の描写が奥深くて美しいところだなあと思いながら、この随筆を読んでいました。  
 
   
岡本綺堂はこう記すんです。「寒い国の炉のほとりに、熱い国の青葉のかげに、多数の人々を慰め得るものは」小説の自由な空間だというわけですけど、田舎のほうでは、舞台劇は見ることが出来ないわけで、そこでは寒さに閉じ込められた人々が居て、その遊離した時間に対して小説の空間が役に立つと指摘している。
 
 
岡本綺堂は読み手の季節にまで気を配ってものを書いていたのかと、ちょっと衝撃を受けました。今から岡本綺堂を何作か読んでみたいです。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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