ファウスト(30) ゲーテ

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今日はゲーテの「ファウスト」その(30)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、帝たちはファウストに「ヘレネとパリス」を出してくれといっていました。ヘレネというのはギリシャ神話の女神のことです。悪魔メフィストフェレスは、妖しいものであればなんでも出せるのですが、ヘレネを連れて来ることは極めて難しいのだと言います。ファウストはこの悪魔に命じて、ヘレネを帝の前に連れて来てくれと要望します。
 
 
悪魔メフィストフェレスはここで神秘的なことを言うんですよ。ヘレネというのはどこにいるのかというのを説明するのに、こう述べます。

 寂しい所にこうごうしく住んでいる女神達がある。
 その境には空間もなければ時間もない。
 その事を話すのは一体不可能なのだ。
 それは「母」達だ。
 
 
ゲーテは、悪魔の対極にあるこうごうしいものとして、あらゆるものを生む「母たち」という存在を置くんですよ。森鴎外以外の翻訳家もこれは「母たち」と訳しています。ギリシャ神話などの古典的な概念に共感してきたゲーテは、「母たち」という存在を悪魔に対抗して登場させます。
 
 
これがじつに神秘的な存在で、歩いてゆけるような空間には居ない。そこはおそろしいような寂しさに包まれているというんですよ。「母たち」という存在に逢うには、この寂しさというものを乗り越えてゆかないとならないんです。覚悟を決めた主人公ファウストは、悪魔から小さな鍵を手渡され旅立ちます。ファウストは「母たち」という存在におそれさえ抱きます。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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