神曲 地獄(32) ダンテ

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今日はダンテの「神曲 地獄篇」第三十二曲を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
ダンテ地獄篇ももう終盤なんですが、ダンテと師は、ついに最奥の第九の谷に到達しました。地獄の一番底は、静まりかえった氷の世界です。ダンテはもっとも罪深いことが、裏切りであるとして描いています。ダンテは地獄を自分たちの生に可能な限り近づけてゆくという文学を書いたんだと思います。
 
 
歴史上、極めて有名な偉人たちが地獄のあらゆる層で裁かれていて、それからダンテのかつての仲間や敵たちがそこに一緒に居る。どこにでも居そうな人が大罪を犯したため地獄の深いところで罰を受けていて、読者である自分たちもこれにどんどんと近づいて読んでゆくという印象でした。裏切ったことが一度も無い人間なんているわけがないのに、ダンテは人間の最大の罪は「裏切り」だと決定して物語を描いています。
 
 
ダンテは、暗がりの氷の世界を歩くわけなんですけど、そこでダンテに呼びかける者が「この地獄に埋もれた、哀れな仲間たちの顔を、おまえの足の裏で踏みにじらぬよう。足もとに注意しろ」と忠告します。そこには氷づけになったあまたの罪人たちが居るのでした。
 
 
罪人たちは誰もが顔を伏せ、口もとは寒さに震え、目には悲哀があふれていた。そうしてダンテと師はこの極寒の、地獄の最奥で、あたかも南極点への到達を目指す者達のように、地獄の中心に向けて歩みます。山川訳はこうです。
 
 
彼等はみなたえず顏を垂る、寒さは口より憂き心は目よりおのおのその證(あかし)をうけぬ
 
 
我等一切の重力集まる處なる中心にむかひてすゝみ、我はとこしへの寒さの中にふるひゐたりし時…………
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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