今日は太宰治の「未帰還の友に」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
次回でとりあえず、太宰治の戦争文学についてはいったん終了しようかと思います。これらの作品の他に、太宰の長編小説があります。
太宰治の「未帰還の友に」はごく短い作品なんですが、敗戦後に、戦時中の事態を回想する形で物語が描かれています。実体験と空想の入り混じった小説は、やはり迫力があるなあ、と思いました。
文章のはしばしが、とにかく良いんですよ。僕はどうも、語彙が不足しているのでぜんぜん表現できないんですが。普通なら「親しい仲になっていた」と書くところを、太宰はこう書いています。
つまり、君たちは、いつのまにやら、苦しい仲になってしまっていた。
そして鶴田君の発言を、こう記しています。
「僕は、はじめから、あの人を好きだったのですよ。岡野金右衛門だの何だの、そんなつまらない策略からではなく、僕は、はじめから、あの人となら本当に結婚してもいいと思っていたのですよ。でも、それを先生に言うと、先生に軽蔑されやしないかと思って、黙っていたのですがね。」
このあとの描写がまた、すこぶる良いんですよ。責任、という言葉がとつぜん出てきて、はっとしました。
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
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