たずねびと 太宰治

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今日は太宰治の「たずねびと」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
戦争が終わった、という状況で、太宰は人探しをしているようです。
 
 
これは随筆そのものなんですけれども、冒頭の書き方はもう、リフレインする詩のように、同じことを繰り返し書いているんですよ。作中に「じんどう」という言葉や「にくしみ」ということが記されていて、太宰はどうしてここで、この場面で、この言葉を使ったのだろうかと、非常に謎めいた文学性を感じました。それはでも、ぜったいにそこで使う言葉じゃ無い、としか思えない言葉が入っているんですよ。でも、やっぱり太宰はここにこの言葉を用いたくて、そのためにこの随筆を書いたんだとしか思えないんです。普通の人なら絶対にそこでその言葉は使わない。
 
 
太宰は、空襲がつづく戦中の、個人的な状況を丁寧に描きだしています。太宰治の子どもは三人居て、長女の園子(1941年生まれ)と、それからこの随筆で描かれている長男の正樹(1944年生まれ)と、戦後生まれの里子(1947年生まれ)なのですが、長男は障害をかかえていて長らく言葉をつかうことが出来ず、1960年ごろに肺炎で亡くなられています。
 
 
長女の園子にかんしては、「薄明」という随筆に詳しく記されています。作中、汽車は上野から福島をとおって青森へ向かっています。空襲の中をゆく疎開列車に、衝撃を受けました。戦争の事実そのものが描かれていました。太宰は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のことを考えていたのだろうか……と思いながら読んでいました。
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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