レ・ミゼラブル(6) ユーゴー

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今日はビクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル 第一部 ファンティーヌ』
『第六編 ジャヴェル』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
前回、かつて主人公ジャン・バルジャンを助けたミリエル司教が亡くなってしまいます。
生まれついての泥棒ジャン・バルジャンに、銀の燭台を与えた司教さんです。
ビヤンヴニュ閣下と呼ばれていたミリエル司教は、亡くなる数年前から盲目であったのですが、家族の献身的な介護によって幸福であった、と記されています。それはあたかも、天国での暮らしのような晩年であったようです。

また、前回登場した工場長マドレーヌさんというのが大変に人気のある変人なんであります。泥棒のようなまねをする、善人です。本文中にはこんなことが書いてあります。


・彼はたくさんの善行をなしたが、悪事を行なう時人が身を隠してするように、ひそかにそれをなした。彼は人知れず夕方多くの人家にはいり込み、そっとはしご段を上っていった。あわれな人が自分の屋根裏に帰って来ると、自分の不在中に戸が開かれてるのを見いだす。それも時としては無理にこじあけられてるのである。彼は叫ぶ、「ああどんな悪者がきたんだろう!」しかるに家にはいって最初に見出すところのものは、家具の上に置き忘れられてる金貨である。そこにやってきた「悪者」は、実にマドレーヌさんであった。


勝手に人家に入り込んで、金貨を置いて帰ってゆく。悪行と善行が一緒くたになった人物です。こんな人じっさいにいたらヤバいだろというような無茶な人格なのです。
この人が、のちに市長になります。
マドレーヌ氏はあるとき、馬車の下敷きになった老人を助けたら金貨20枚を出すと言うんですが、周りの若者は巨大な馬車が崩れ落ちるのを恐れて近づきません。「その下敷きになった老人は囚人だったのです。ツーロンの徒刑場の」というささやきを聞いて、その瞬間にマドレーヌ氏は青ざめます。青ざめながら、がれきのなかに身を投げ出して老人を救おうとします。
それを見た全員が馬車とがれきを押し上げて、老人は救われました。


いっぽうファンティーヌは、工場の働き手として、やっと自立して生活できるようになりました。
娘のコゼットを遠い町に預けているので、毎月仕送りをしていました。
悪い噂話をしたいがために躍起になる人々というのが登場して、ちょっとおそろしいです。
ファンティーヌは悪い人々の噂によって仕事を失ってしまいます。
このままでは、娘のコゼットと一緒に暮らすことができない。
ファンティーヌは惑乱します。
そのファンティーヌと、マドレーヌ氏が深い関わりをもってゆくのであります。
マドレーヌ氏はこのように述べます。
「あなたは再び仕合わせになるとともにまた正道に立ち直るでしょう」
ファンティーヌは喜びのあまり気絶してしまいます。




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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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