源氏物語 初音

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今日は源氏物語の初音を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
極楽のように華やかな庭で、源氏は客人を出迎えます。春の、花やいだ物語です。


この帖のタイトルである「初音」というのはウグイスの初音のことです。「ウグイスよ、この年はじめての声を聞かせておくれ」というふうに使われている言葉なんです。明石の姫君を六条院に送り出した母が、娘に手紙を書いているんですが、そこで「初音」という言葉が書き記されています。「ウグイスの初音」を「今年はじめての手紙」になぞらえて歌を詠んでいるんです。
こんな歌です。

年月をまつにひかれて経る人に 今日鶯の初音きかせよ
(長い年月ご成長を待ちこがれている母に、初のお便りを下さいまし)


すてきな手紙ですね。


この華やかな舞台になっている六条院というのは架空の邸宅なのですが、これを彷彿とさせる神社の一つに、北野天満宮があります。北野天満宮ってご存知でしょうか。京都市の北区にあります。金閣寺とかの側にある神社です。地図で言うとココです。春先に梅が咲いてきれいなところです。北野天満宮は学問の神様と言われる菅原道真を祀る神社なんですが、楼門や社はたしかに雅で、光源氏が住んでいそうな雰囲気があります。


源氏は「須磨・明石」の帖で、都を追われて亡命生活をしていたんですが、この物語のモデルと言われているのが、じつは「菅原道真が咎なくして京を追われて、九州太宰府に送られた」という歴史から来ているそうなのです。菅原道真が都から追放されたのが、源氏物語執筆のちょうど百年前です。菅原道真は失意のうちに亡くなりました。なにかとても良くないことが起きると、その出来事で苦しんだ人々の心情を鎮めるために祈り、祭りを執り行い、生きて残った人々を元気づけるためにさまざまな行事を準備したわけで、源氏物語という芸術もそうした祭としての意味合いを持っているように思います。


それにしても、源氏物語の中に菅原道真へのオマージュが込められていたなんてまったく知りませんでした。「そもそもそれは、何が始まりで成立したのか」というのを調べてゆくと、けっこう興味深い事実が判りますね。

   
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
光源氏35歳の3月から12月。夕顔の遺児玉鬘は母の死後、4歳で乳母一家に伴われて筑紫へ下国し、乳母の夫太宰少弐が死去した後上京できぬまま、既に20歳になっていた。その美貌ゆえ求婚者が多く、中でも有力者である肥後の豪族大夫監の強引な求婚に困り果て、長男の豊後介にはかって船で京に逃げ帰った。しかし京で母夕顔を探す当てもなく、神仏に願掛けし、長谷寺の御利益を頼み参詣の旅に出たが、椿市の宿で偶然、元は夕顔の侍女で今は源氏に仕える右近に再会した。右近の報告に源氏は玉鬘を自分の娘というふれこみで六条院に迎え、花散里を後見に夏の町の西の対に住まわせた。年の暮れ、源氏は紫の上とともに、女性らに贈る正月の晴れ着選びをした。
 



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登場人物表

[genjimonogatarilinkshuu]
 
 






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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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