晶子詩篇全集(24) 与謝野晶子

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今日は「晶子詩篇全集」その24を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回の詩には、生活の中にある心情が描かれています。普遍的な日常を詩に描き出していて、すてきです。
 
 
また与謝野晶子は1912年(明治45)ごろに「女」という詩を書いたんですがこれがすごく気になります。ちょっとこの詩を全文ここに引用してみます。


「鞭(むち)を忘るな」と
ヅアラツストラは云ひけり。
「女こそ牛なれ、羊なれ。」
附け足して我ぞ云はまし、
「野に放てよ」
 
 
こんな詩です。ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」という思想書に登場する「老婆」が述べた「女のもとへゆくのなら鞭を忘れるな」という警告について書いているんですが、与謝野晶子はこの本を読んで、一言「野に放てよ」と記し、女を解放せよ、と書いているのです。この詩の一言は、いったい誰に投げかけたものなんだろう、と思って周辺事情を調べてみました。
 
 
与謝野晶子は生田長江という翻訳家が日本語に翻訳した「ツァラトゥストラ」を読んだんですよ。生田長江は、与謝野晶子のお家のすぐそばに住んでいた隣人でもあって、文学者同士として交流のあった人なんです。1911年(明治44年)頃に、与謝野晶子は生田長江の翻訳した「ツァラトゥストラ」を読了して「読後」という詩を書いています。ニーチェに対して感情移入している詩を書いているんです。どうも、与謝野晶子はニーチェに対してひとこと言ってみたかったようです。
 
 
ニーチェの私生活の歴史を調べてゆくと、どの女性も情熱的なニーチェから逃げていっているのであります。ニーチェは若い頃からスイスのバーゼル大学で教授をし、けっこう裕福な暮らしを手に入れていたのですが、恋愛の仕方は知らないままで生きたのであります。わずか数時間しか話していない少女に求婚をしたり、親友の妻に熱烈な恋心を抱いたり、ニーチェの恋は支離滅裂なんであります。ニーチェは恋に破れて哲学の世界へ没入していったようなところがありますです。
 
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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