

今日は中原中也の「一つの境涯 世の母びと達に捧ぐ」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
詩人の書いた随筆が好きなんです。文章が美しいし、意味も分かりやすい。今回の、中原中也の随筆を読んでいて、詩人と小説家の感覚の違いが見えたように思いました。たまに思うんですけど小説家よりも詩人のほうが、なぜか小説の謎を解き明かしてくれるように思うんです。
小説はほとんど書かなかった中原中也が絵画の問題について……「人の心の奥底を動かすものは、却て人が毎日いやといふ程見てゐるもの、恐らくは人々称んで退屈となす所のものの中にあるのだ。」という文章を引用して指摘しています。なぜ小説のある描写に感動したか判らない、と思ってたところをみごとに指摘しているようにも思えます。
中原中也が小説を書いたらすごいのかというと、この随筆の中盤の描写を見ていても、やっぱり中原中也は文章を短くすることでその力を発揮する、詩の専門家だと思いました。文章を重ねるほどその魅力が増すドストエフスキーと、短く凝縮するほど文学性が現れてくる中原中也とで、考え方や地の文から、ちがうんだなと思いました。「一つの境涯」のさいご二行が印象に残りました。
むつかしい言葉を調べてみました。
扨
以下の「シンプル表示の縦書きテキスト」をご利用ください。(縦書きブラウザの使い方はこちら)
https://akarinohon.com/migration/hitotsuno_kyogai.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
★シンプル表示の縦書きテキストはこちら
明かりの本は新サイトに移行しました!
URLの登録変更をよろしくお願いいたします。
明かりの本 新サイトURL
https://akarinohon.com
(Windowsでも、なめらかな縦書き表示になるように改善しました!)
appleのmacやタブレットやスマートフォンなど、これまで縦書き表示がむずかしかった端末でも、ほぼ99%縦書き表示に対応し、よみやすいページ構成を実現しました。ぜひ新しいサイトで読書をお楽しみください。
ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
ゲーテは詩心についてこう記します。
わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか
どんなに悩み、どんなに生きたかは
ここなる花輪の花となる
さうして老境もまた青春も
徳も不徳も集めて見れば
また捨てがたい歌となる
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
『ゲーテ詩集』全文を読むにはこちらをクリックしてください
Similar Posts:
- None Found