夏目先生の俳句と漢詩 寺田寅彦

 
今日は寺田寅彦の「夏目先生の俳句と漢詩」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは、文学者の夏目漱石が、まだ小説を書く前に何をしていたのか、ということを書いたごく短い随筆です。
なにかを新しくはじめる、その一歩手前の状態がどういうものだったのか、という話です。あと数年で母になる人とか、この先長い海外暮らしをすることになる人であるとか。来年沖縄に移住する人とか。まだ、目的の状態になっていないのだけれど、それへ向けて変化しつつある人は、その時なにを考えているのか、というのに興味があります。
 
 


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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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『春と修羅』風景とオルゴール 宮沢賢治

『春と修羅』宮沢賢治
 
 
不貪慾戒
雲とはんのき
宗教風の恋
風景とオルゴール
 
  



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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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青猫(1) 萩原朔太郎

 
今日は萩原朔太郎の「青猫」その1を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
萩原朔太郎は、大正時代の有名な詩人です。「月に吠える」がとても有名です。いろんな芸術家がこの詩集を愛読したのであります。今回は詩集「青猫」を全6回に分けて公開してゆきます。萩原朔太郎は不安や孤独について幻想的に描き出しました。ふだん詩を全く読まない、と言う人はぜひいちど、このもっとも有名な詩人に親しんでみてください。
 
 
萩原朔太郎は陰鬱な心情を詩情豊かに描き出した詩人で、寒気がするほど真に迫った詩、という特徴があると思います。この詩人にはどこか監獄の中で詩を書いている人、というイメージがあるんですが。
 
 
みよ すべての美しい寝台の中で 娘たちの胸は互にやさしく抱きあふ
心と心と
手と手と
足と足と
からだとからだとを紐にてむすびつけよ
心と心と
手と手と
足と足と
からだとからだとを撫でることによりて慰めあへよ
このまつ白の寝台の中では
なんといふ美しい娘たちの皮膚のよろこびだ
なんといふいぢらしい感情のためいきだ。
 
 


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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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源氏物語 螢

 
 
今日は源氏物語の螢を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回、娘として育てようと引き取った玉鬘に、源氏は若い恋人をあてがおうとするのですが、義理の娘をなんとか美しく見せたいという、そういう親心で、源氏は玉鬘の部屋に螢を放つんですね。そうするとたいへんに幻想的で、玉鬘の姿も美しく見えて、兵部卿(ひょうぶきょう)の宮は、ほんとうに恋に落ちてしまうわけです。ほんとうの娘ならば、父は言い寄ってくる男を無闇に撃退しようとするわけですが、源氏と玉鬘は義理の親子関係であり、育ての親ですから。やっぱり恋愛をうまく体験させてやりたくなる。しかし、どうもこう、源氏と玉鬘の関係性は微妙な気配が漂うのであります。親として子を相手にしていると言うよりも、男として幼い女を相手にしているふうです。
 
 
玉鬘は、恋人が多い源氏との恋愛感情が深まることを嫌って、それで若い宮と恋愛をしているふりでもしていれば、面倒な恋愛に巻きこまれなくて済むかな、とか思っています。紫式部は、若い女の超然とした気分を描くのがすっごく上手いと思うんですが。今回の恋は、読んでいてすごく見えやすいというか、実感しやすいように思います。してはならない源氏と玉鬘との恋。薦められているのだけれど乗り気になれない兵部卿の宮と玉鬘との恋。この2つの恋が描写されています。三角関係ですね。
 
 
この一文が印象的です。
 
不幸だったころと今とがこんなことにも比較されて考えられる玉鬘は、この上できるならば世間の悪名を負わずに済ませたいともっともなことを願っていた。
 
 
源氏は玉鬘に「文学」についてこう語ります。
「この嘘ごとの中にほんとうのことらしく書かれてあるところを見ては、小説であると知りながら興奮をさせられますね。可憐な姫君が物思いをしているところなどを読むとちょっと身にしむ気もするものですよ。」
 
 
千年前に書かれた文学論だとは思えないような現代性があってちょっと驚きます。
 
 
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の春から夏の話。3月20日頃、源氏は春の町で船楽(ふながく)を催し、秋の町からも秋好中宮方の女房たちを招いた。夜も引き続いて管弦や舞が行われ、集まった公卿や親王らも加わった。中でも兵部卿宮(源氏の弟)は玉鬘に求婚する一人で、源氏にぜひにも姫君をと熱心に請うのだった。翌日、秋の町で中宮による季の御読経が催され、船楽に訪れた公卿たちも引き続いて参列した。紫の上は美々しく装った童たちに持たせた供養の花を贈り、中宮と和歌を贈答した。夏になり、玉鬘の下へ兵部卿宮、髭黒右大将、柏木らから次々と求婚の文が寄せられた。それらの品定めをしつつ、いつか玉鬘への思慕を押さえがたくなった源氏は、ある夕暮れにとうとう想いを打ち明け側に添い臥してしまう。源氏の自制でそれ以上の行為はなかったものの、世慣れぬ玉鬘は養父からの思わぬ懸想に困惑するばかりだった。


 
 
 
 
 
 



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登場人物表

[genjimonogatarilinkshuu]
 
 






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河童 芥川龍之介

今日は芥川龍之介の「河童」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
芥川龍之介はおもに中国の古典から物語を引用して小説にしてきた作家です。現代中国ではどんな映画や物語を作っているのかというと、ぼくが理解した範囲では、おもに2つあると思うんです。孔子や法家を中心とした戦国絵巻。それと、老子や荘子を中心とした、無為自然や逆説の物語。この小説は明らかに荘子の思想が色濃いお話しだと思います。

荘子ってご存じでしょうか。世俗を離れて無為自然に遊ぶことを推奨する思想家です。荘子の話は、逆説が多くておもしろいんですよ。常識だと思っていることを、荘子は「そうじゃないんだよ」と説いちゃう。
 
 
僕は荘子が好きで。水木しげるの「河童の三平」も、この荘子という思想家と共通項が多いと思います。芥川龍之介の「河童」が好きなら、きっと水木しげるの「河童の三平」も好きだと思います。たぶん。
 
河童の三平 水木しげる

https://www.amazon.co.jp/河童の三平-ちくま文庫-水木-しげる/dp/4480022384

 
 
 


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レ・ミゼラブル(10) ユーゴー

今日はビクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル 第二部 コゼット』
『第二編 軍艦オリオン』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。

これまでのあらすじを、wikipediaから引用します。
1815年10月のある日、75歳になったディーニュのミリエル司教の司教館を、ひとりの男が訪れる。男の名はジャン・ヴァルジャン。貧困に耐え切れず、たった1本のパンを盗んだ罪でトゥーロンの徒刑場で19年も服役していた。行く先々で冷遇された彼を、司教は暖かく迎え入れる。しかし、その夜、大切にしていた銀の食器をヴァルジャンに盗まれてしまう。翌朝、彼を捕らえた憲兵に対して司教は「食器は私が与えたもの」だと告げて彼を放免させたうえに、二本の銀の燭台をも彼に差し出す。それまで人間不信と憎悪の塊であったヴァルジャンの魂は司教の信念に打ち砕かれる。迷いあぐねているうちに、サヴォワの少年プティ・ジェルヴェ(Petit-Gervais)の持っていた銀貨40スーを結果的に奪ってしまったことを司教に懺悔し、正直な人間として生きていくことを誓う。

1819年、ヴァルジャンはモントルイユ=シュル=メールで『マドレーヌ』と名乗り、黒いガラス玉および模造宝石の産業を興して成功をおさめていた。さらに、その善良な人柄と言動が人々に高く評価され、この街の市長になっていた。彼の営む工場では、1年ほど前からひとりの女性が働いていた。彼女の名前はファンティーヌ。パリから故郷のこの街に戻った彼女は、3歳になる娘をモンフェルメイユのテナルディエ夫妻に預け、女工として働いていた。

しかし、それから4年後の1823年1月、売春婦に身を落としたファンティーヌは、あるいざこざがきっかけでヴァルジャンに救われる。病に倒れた彼女の窮状を調べた彼は、彼女の娘コゼットを連れて帰ることを約束する。実は、テナルディエは「コゼットの養育費」と称し、様々な理由をつけてはファンティーヌから金を請求していた。それが今では100フランの借金となって、彼女の肩に重くのしかかっていた。

だが、モンフェルメイユへ行こうとした矢先、ヴァルジャンは、自分と間違えられて逮捕された男シャンマティユーのことを私服警官ジャヴェールから聞かされる。葛藤の末、シャンマティユーを救うことを優先し、自身の正体を世間に公表する。結果、プティ・ジェルヴェから金40スーを盗んだ罪でジャヴェールに逮捕される。

以上が、第一部のあらすじであります。

前回、フランス軍とイギリス軍の戦いに巻きこまれた教会が無人となり、やがて燃やされ、キリスト像だけが残されました。
フランス軍が破れ、ポンメルシーという名の将校が、テナルディエという金入れと時計を盗んだ男に、偶然助けられます。テナルディエというのは「コゼットの養育費」と称してファンティーヌから金をなんどもせびったあの男です。

ぼくはじつはですね、世界史というのを高校1年生のころ教えられて以来、もう授業は永遠に無かったわけで、世界史の詳細をほとんどまったく知らないまま育ったのです。ぼくの頃の受験というと日本史をやったら世界史はやらないで良いという仕組みなのでした。それで、ユーゴーを調べながらちょっとだけ世界史のことを調べてみたんですが、これってイギリスとフランスが戦った第2次100年戦争(1689年~1815年)やフランス革命(1789年7月14日のバスティーユ襲撃に始まり、ナポレオン・ボナパルトによる1799年11月9日のブリュメール18日のクーデターで終焉)やその後の時代のことが描かれているんですが、フランスとイギリスの間にある城というと、ランス川河口にあるモンサンミッシェル城が有名です。世界遺産になっていて、1度は訪れてみたい修道院です。このモンサンミッシェルは、100年戦争の時代には、イギリス軍に抵抗するための、フランス軍の要塞になっていたわけです。

モンサンミッシェル城  (c)photo by b3rny

モンサンミッシェル城  (c)photo by b3rny



この海のピラミッドとも評されるモンサンミッシェルと、文学者のユゴーに関係があるというのをご存じでしょうか。ユゴーはモンサンミッシェルのすぐそばにあるジャージー島・ガンジー島に17年間亡命していたんですが。じつは、ユゴーがですね、モーパッサンらと共にモンサンミッシェル修道院の保護・補修の運動を起こす以前の70年のあいだ、このモンサンミッシェル修道院というのが、監獄になっていたそうなのです。ぼくは知りませんでした。フランス革命後に、モンサンミッシェルは反体制派の司教さんなどを閉じ込める牢獄として使われていたんだそうです。このモンサンミッシェルの囚人とされた人々はなんと1万2千人ほども居たそうで、囚人に食事を与えるための、大きなつるべなども残されています。1000年ほどを修道院として使われていたわけなのですが、70年間は監獄だった。「この監獄に変えられてしまった世界を、元の修道院へもどそう!」という運動をやったのが、レミゼラブルの著者ユーゴーなのです。ユーゴーは、「死刑囚最後の日」なども書いていて、囚人や人権の問題につねに取り組んでいた文学者なんです。



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新藤兼人監督の映画と本

今日は、新藤兼人という映画監督の著作を紹介します。

4月22日の今日、新藤監督は100歳の誕生日を迎えられるのです。
新藤監督は49本の映画を監督し数百本の脚本を書いたすごい方です。いま、新藤監督の故郷の広島で、100歳を祝う映画祭が催されているんです。近くにお住まいの方はぜひ見に行ってください。「愛妻物語」とか、「鬼婆」とか、「生きたい」とか、「三文役者」とか、「一枚のハガキ」とか、名作がたくさん上映されています。

新藤兼人 百年の軌跡
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愛妻物語 新藤兼人

愛妻物語 新藤兼人



ぼくは映画業界とまったく縁が無い単なるファンなんですが、新藤兼人映画について紹介してみたいと思います。新藤兼人映画の魅力は、なんといっても迫力とユーモアが絶妙に混じりあっているというところなんだとおもいます。実際にあったことを伝統的物語に昇華していって古典のような迫力を出す、という技法で観客を魅了しています。舞台劇のような迫力があるんです。とにかくリアルなんです。実際に起きた、本当のことを題材にして描いている作品が多いです。どうしても描くことが難しいことを、物語に昇華して、それを映画化している。「原爆の子」はまさに、実際の戦後の広島でどういう苦難があったかを描写していっています。

新藤監督はどうして本当のことを映画に昇華してゆけたかというと、それは新藤兼人監督の著作を読んでいくと、これは明らかに師匠の溝口健二監督の影響なんです。この溝口監督はものすごいこだわりを持った堅物の映画監督であったようで、戦争の時代になっていって、あまり自由に映画を創れないという頃に、忠臣蔵の映画をやってくれという依頼を受けたんです。師匠の溝口健二監督という方は。それで、忠臣蔵の映画を撮るんですが、溝口監督の一番のこだわりは、リアリティをとことん追求すると言うことなんです。本当にあるように見せたい。忠臣蔵の舞台についても実寸で作って、雪の場面を見せるのでも、小道具の綿を降らせるのではなくて、本物の雪を撮影しに遠征したりする。それで、普通なら、ハデに討ち入りのシーンを挿入する映画になるはずの「忠臣蔵」でですよ。溝口監督は「写実主義でいきたいから、嘘のチャンバラは撮れない」と言ってですね。討ち入りのシーンを撮影しなかった。戦時中に見せ掛けの殺陣はふさわしくないと判断されたようです。それでどうしたかというと、討ち入りのシーンは写実主義では描けないから、討ち入りを伝える手紙を深刻に読む、というのを撮影した。たしかにこれは写実です。実際、深刻な事件について、その出来事についてを文章で読むということをやるよりほか無いんです。だから写実としては正しいんだと思います。しかし売れない映画になってしまう。新藤兼人監督は、そういうものすごいこだわりを持った堅物の溝口監督のお弟子さんとして、映画業界でのスタートをきったのです。溝口監督は現場で普通の何倍も時間をかけて撮影するそうなのですが、完成されたシーンを見ると、他の映画には無い写実主義のリアルが封じこめられていて、新藤監督はこの完成度に圧倒された、と後述しているのです。

溝口監督の本物主義というのを、なんとか映画のダイナミズムに乗せていこうというのが初期新藤作品の中心にあると思います。それから新藤監督は、1960年に実験映画「裸の島」を撮ります。これは「沈黙」についてを描いた映画なんです。「沈黙」ということが映画に鮮やかに投影されている。ぼくはこの映画がすごく好きです。新藤監督の著作を読んでみると、この映画を撮った事情が記されていました。新藤監督の立ち上げた会社では資金確保が出来なくなったし、もうこれでお別れだということで、ただただ裸の島を耕して畑にしようとする夫婦の物語を描いた。この小さな島には、水が一つも無いんです。水が無いところで、なにかを育てようとする。ほんとうに何も無いところに住んでいる。なにもないけど、畑を耕そうとする。この島には水がまったく無いわけですから、よそさまのところにいって水を汲んでくることからはじめないといけない。桶に水を汲んできて、バカみたいに舟に乗って、小さな島まで水をもって行って、完全に干涸らびた大地に、水をまく。これをただただくりかえすだけの毎日です。そういう映画を撮った。これでもうやれることは全部やったから、自分の創作人生も終わりだろうと思っていたら、思わぬことに、ソ連の映画祭から表彰されて、世界中で上映された。それで、映画監督としてその後も60年間、映画を撮りづけることが出来た。

新藤監督は、自分の映画人生を振り返ってですね、こういうことを本に書いています。自分のことを描かないとダメなんだ、と。溝口監督や黒沢明監督というような大きな存在の人も、時には「まったくの他人」のことを熱心に描くことがあったわけなんですが、たとえば忠臣蔵のことを描くとかそういうことなんですが、そういう「他人のことを描いた」ときは成功しないんだと言っておられるんです。僕はこれを読んでハッとしました。ぼく自身が成功しない理由がよく判ったんですよ。なるほど、と唸りました。たしかに、新藤兼人監督の映画が成功する時は、自伝そのものを描いている。自分のことを描いている。「裸の島」が絶賛されたのも、それは新藤兼人監督の随筆を読むともう、自分のことを書いているのが明らかで、兼人監督は幼い頃にいつも母親の側に居て、その母親が毎日毎日一生をかけて畑を耕しているのをいつも見てきたからです。自分の記憶を見事に映画に昇華している。まったくのウソから映画を作ったり、まったくの他人のことを映画にしたりしていないんです。だから成功した。失敗するのはまったくの他人のことを無理やり創作しようとするからなんだ、と気付いてショックを受けました。もっと早くに、新藤兼人監督の映画と本を読み込んでいたらなあと思います。

ちょっと正確に引用してみます。岩波の「老人とつきあう」P.186〜187にこう記しています。


何か創作するということは、社会劇を書くにしても、家庭劇を書くにしても、新聞記事の事件を書くにしても、その主人公に自分がなって書いているのです。
客観的に対象を書いているようにみえても、実は自分を書いているのです。ですから最終的には「自分とは何か」ということになります。「自分とは何か」ということをはっきりつかまなければ、基本もつかめないのです。


これが100歳になるまで生涯現役で創作を続けられた新藤兼人監督の思想であるのです。詳しくは著書を読んでみてください。新藤兼人監督著「老人とつきあう」というのは、姨捨山を題材とした「生きたい」という映画を撮ったあとに、自らの映画人生を振り返って、人から受けた恩のことを書いている随筆です。新藤監督は、名作を繰り返し読むことの重要性を説いています。創作を目指している人は、ほんとうに、新藤兼人本をぜひ読んでください。すごい参考になります。新藤兼人監督はご自身のことを「老人」と言っておられますが、やっていることや言っていることは九十代を超えてもエネルギーにあふれているのです。

新藤兼人 老人とつきあう

新藤兼人 老人とつきあう



https://www.amazon.co.jp/dp/4005002811/新藤兼人 老人とつきあう

老人読書日記 新藤兼人

老人読書日記 新藤兼人



https://www.amazon.co.jp/老人読書日記-岩波新書-新藤-兼人/dp/4004307066/

ながい二人の道 音羽信子とともに 新藤兼人

ながい二人の道 音羽信子とともに 新藤兼人



https://www.amazon.co.jp/ながい二人の道-乙羽信子とともに-新藤-兼人/dp/4808305771/ref=ntt_at_ep_dpt_2

本を読んでいると、母親への愛情が深かったことが伝わってきます。新藤兼人監督は自分の実際に体験したことを描くことが多かった監督ですから、次の映画が公開されるのなら、きっと母親のことを描いた映画になるんじゃないかと想像します。それにしても、100歳まで創作を続けられるなんてすごいことですよねえ。妻であり仕事の相棒であった乙羽信子さんとの思い出を綴った本を読むと、新藤兼人監督の映画がより一層鮮やかに見られると思います。

新藤兼人 百年の軌跡

新藤兼人 百年の軌跡



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