今日はフョードル・ドストエフスキーの「白痴」その34を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
前回から引き続き、イッポリットの独白が展開されます。イッポリットが親友コーリャのことについてこう語っています。
模倣するのは若いからだ、という指摘はおもしろいと思いました。それからイッポリットは高価な紙入れを落とした男を追いかけて、届けてやったいきさつを語るのでした。その男は、もともと医者だったにもかかわらず、失職して転地したために地縁が途切れてしまい、まったくの一文無しになってしまった。それを偶然、病院と縁の深い病者イッポリットは、再就職のことでも助けることになった。イッポリットは元クラスメイトに働きかけて医療者を紹介して、ただパイプ役をしただけなんですけど、結果的にはかなりの効果があった。
イッポリットは気分よく、こんな講釈をするのでした。
けっきょく余命幾ばくもないイッポリットはなにか善行をして生きたい。以前、遺産をP氏の関係者に分配せよ、と言って、主人公のムイシュキン公爵を恫喝してしまってけっきょくは遺産を受け継ぐ権能がX氏に無かったことがガーニャによって明らかにされてイッポリットはそれを辞めたわけですけど、これもじつは善行のつもりだった……。
本文と関係無いですけど、日本の農地を公害から守りたいだけだったのに、原発反対と言っているとむしろ農業の風評被害が広がってしまっただけだった……というようななんだか善行のつもりが悪行をやってる、という入り組んだ状況というのは、昔からつねに存在してたんだろうなあと思いました。1回間違えてしまったイッポリットは、今こういうように言っています。
そこに、ロゴージンがやって来た。イッポリットは、野心家の富豪ロゴージンと対面して、重大なことを話し合った。イッポリットが読み解いたロゴージンは、これまで見えてこなかった部分をカヴァーしていて興味深かったです。ロゴージンは自分の目的以外のことについては極めて静かにしている。一方で目的を達成するためにはあらゆる手を尽くす男なんです。イッポリットは行きがかり上、ロゴージンの邸宅を訪れた。
それから、ドストエフスキーが繰り返し論じようとしている画家ホルンバインが描いた、死せるキリストの話しがまたも登場しました。キリストの死後、その遺体を取り囲んだ人たちの姿、その画布に描かれなかった人々のことを、ドストエフスキーが克明に綴っています。本文こうです。
しかしキリストは復活をした。イッポリットはこれに疑義をさしはさみたい。ロゴージンの幻影が現れてくるシーンに迫力がありすぎました。

以下の「シンプル表示の縦書きテキスト」をご利用ください。白痴は第50回で完結します。(縦書きブラウザの使い方はこちら)
https://akarinohon.com/migration/dostoevskii_hakuchi34.html
(約30頁 / ロード時間約30秒)
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
ゲーテは詩心についてこう記します。
わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか
どんなに悩み、どんなに生きたかは
ここなる花輪の花となる
さうして老境もまた青春も
徳も不徳も集めて見れば
また捨てがたい歌となる
装画をクリックするか、ここから全文を読んでください。 (使い方はこちら) (無料オーディオブックの解説)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
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