今日は夏目漱石の「三四郎」その(13)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
今回で三四郎は完結です。もはやネタバレになってしまうので、これからはじめて読んでゆく予定の方は、紹介文をぜったいに読まないでください。本作はここで全文読めます。ブックマークにでも登録してみてください。
第十三章はほんの数ページで完結します。わずか3ページたらずです。
原口さんが美禰子を描いた絵画が、ついに完成した。もはや美禰子からははるかに遠のいてしまった三四郎は、展覧会場で、それをみる。題名は「森の女」で……森というと、ぼくはダンテ『神曲』の冒頭における以下の記述を思いだします。
われ正路を失ひ、人生の覊旅半にあたりてとある暗き林のなかにありき
あゝ荒れあらびわけ入りがたきこの林のさま語ることいかに難いかな、恐れを追思にあらたにし
いたみをあたふること死に劣らじ、されどわがかしこに享けし幸をあげつらはんため、わがかしこにみし凡ての事を語らん
三四郎は、このタイトルは、美禰子に相応しくない、と考える。そうして美禰子が告げた、「ストレイ・シープ(迷える子)」という言葉を、くりかえし心のうちでつぶやくのでした。
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
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