痴人の愛(7〜8) 谷崎潤一郎

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今日は谷崎潤一郎の「痴人の愛」その(7〜8)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
なんだか、奇妙な恋愛が描かれるんです。年齢差があるからなのか、夫婦の恋愛と言うよりも、親子の愛情みたいな内容になっている。親が子と相撲をとって、わざと負けてやるみたいなことが起きている……。ボードゲーム上での遊びなんですが、どうしてそういうことになるかというと、妻であり年下の恋人であるナオミがあまりにも可愛いからなんです。
 
 
ところがどうも、ほんとうに女のほうがゲームに強くなる。本文こうです。
 
 
  が、恐ろしいのはこれから来る結果なのです。始めのうちは私がナオミの機嫌を取ってやっている、少くとも私自身はそのつもりでいる。ところがだんだんそれが習慣になるに従って、ナオミは真に強い自信を持つようになり、今度はいくら私が本気でん張っても、事実彼女に勝てないようになるのです。
 
 
この小説の風俗を読んでいると、1950年から70年代の日本みたいに思えてきます。1924年(大正13年)に発表された小説なんですけど、30年後も日本はこういう感じだったんではなかろうかと思いました。
 
 
谷崎は時代から遊離していて、海外文学との繋がりを作った作家のように思いました。あと、谷崎潤一郎はやはり意図的に、10代の読者を意識してこの読みやすい文体の小説を書いたんじゃないかと思いました。
 
 
ナオミは友人から誘われて、ロシア人がはじめたソシアル・ダンスのレッスンに通うことになり、夫の譲治もこれに付きあうことになった……。次回に続きます。
 
 

 
 
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ゲーテは詩心についてこう記します。



わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか

どんなに悩み、どんなに生きたかは

ここなる花輪の花となる

さうして老境もまた青春も

徳も不徳も集めて見れば

また捨てがたい歌となる






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