今日は小熊秀雄の「泥鰌」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
泥鰌というのは、魚のドジョウのことです。作中に「争い」という言葉が記されているんですけど、ただの夫婦の遊びみたいなことを書いている。酢の物が嫌いだという主人公と、酢は身体に良いと主張する妻との会話が繰り広げられていました。こんな朗らかな随筆みたいな作品もあるんだなと思いました。
こういう穏やかな生活の一場面を、日本語が読めるというだけの無関係な自分が、覗かせてもらって良いんだろうか、と思いました。この作品は生活や心情のことを平易に書いていて、本物の日記を読んでいるような感じがしました。
これは……小説なのか、随筆なのか、ちょっと調べてみると、小熊秀雄の全集の目次に「小説」だと明記されていました。雀の子が巣から落ちて、屋根裏で困っていて、これを助けてやった、というのがなんだか美しいシーンでした。それからドジョウが突然何匹もあらわれて、これを美味しくいただこうとするんですけれども、なんだか竹取物語で、竹とタケノコをとって夫婦で仲良く暮らしていたところが、都に娘が出てゆくことになってしまって、山の幸の世界から隔絶されて、日々の暮らしが変わってしまう、という古い物語を思いだしました。
以下の「シンプル表示の縦書きテキスト」をご利用ください。(縦書きブラウザの使い方はこちら)
https://akarinohon.com/migration/dojo.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
★シンプル表示の縦書きテキストはこちら
明かりの本は新サイトに移行しました!
URLの登録変更をよろしくお願いいたします。
明かりの本 新サイトURL
https://akarinohon.com
(Windowsでも、なめらかな縦書き表示になるように改善しました!)
appleのmacやタブレットやスマートフォンなど、これまで縦書き表示がむずかしかった端末でも、ほぼ99%縦書き表示に対応し、よみやすいページ構成を実現しました。ぜひ新しいサイトで読書をお楽しみください。
ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
『ゲーテ詩集』全文を読むにはこちらをクリックしてください
・top page ・本屋map ・図書館link ★おすすめ本 ★書籍&グッズ購入
Similar Posts:
- None Found