喫茶店にて 萩原朔太郎

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今日は萩原朔太郎の「喫茶店にて」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
普通に考えると、古い時代の方が過酷で、昔は余裕がなくって、水や食糧をめぐって近場の人々との厳しい対立があったはずだ、と思えるんですけど……萩原朔太郎はこれとかなり正反対のことを書くんです。どうしてそういうことを書くのだろうと、思ったんですけど、萩原は現実の過酷さよりも、心もちのほうを書いている。ちょっと思いだしたんですけど、働きアリってじつはみんながみんな働いてるわけじゃないそうです。ちゃんと食糧調達をやっていて機能して動いているアリはそんなには多くない。20%のアリは遊びほうけてるだけなんだそうです。言葉にも、事実をそのまま写生する機能だけじゃなくって、機能はしない言葉というのがあるように思えました。
 
 
心は、現実の行動から余ったところに位置しているわけで……萩原朔太郎の随筆は短いのにおもしろいなと、詩人って不思議なことを考えるもんだと思いました。
 

巴里の喫茶店で、街路にマロニエの葉の散るのを眺めながら、一杯の葡萄酒で半日も暮してゐるなんてことは、話に聞くだけでも贅沢至極のことである。
 
そういえば3年働いてから会社を辞めて1年間ずっとパリのルーブル美術館に入りびたって、それからまた3年働いたあとにパリに行く、という人が居たのを思いだしました。


 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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