

今日はフョードル・ドストエフスキーの「白痴」その22を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
ムイシュキン公爵が引きおこした発作は、じつは作者のドストエフスキーも患っていた病と似ていて、この本を書く以前にムイシュキン公爵とそっくりな体験をしていた。
このダイナミックな物語が、ノンフィクションのような側面も色濃かったということをついこのあいだ知って、かなりおろどきました。どうりでリアリティーがあると思いました。実話を空想の中に、みごとに混ぜ込んでいるので、いわく言いがたい迫力が生じるんだなあーと思います。本文こういう描写です。
発作の起こった日から三日目に、公爵は胸の中では今なおなおりきらないように感じていたが、見たところの様子では健康人とほとんど変わりがなくなっていた。この三日の間に身のまわりに来てくれた人は誰もが彼を喜ばせた。ほとんど傍を離れずにいてくれたコォリャがうれしかった。
ムイシュキン公爵を見舞いに来る人々がいっぱい居て、やがて公爵は元どおりに暮らせるようになる。彼はロゴージンに殺されそうになる寸前に、病で倒れてしまって、逆に難を逃れた。動物の世界で言えば、擬死反射みたいなことが起きたわけなんです。実話から文学への跳躍が、ドストエフスキーの魅力なんだろうなあと思います。
レーベジェフの看病はなかなか奇妙なもので、病人のムイシュキンを軟禁して独占しておきたい。このありがた迷惑について、主人公が苦情を申し立てるシーンが面白かったです。今回は談笑の場面が積み重ねられるんです。

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(約30頁 / ロード時間約30秒)
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
ゲーテは詩心についてこう記します。
わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか
どんなに悩み、どんなに生きたかは
ここなる花輪の花となる
さうして老境もまた青春も
徳も不徳も集めて見れば
また捨てがたい歌となる
装画をクリックするか、ここから全文を読んでください。 (使い方はこちら) (無料オーディオブックの解説)
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
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