陰翳礼讃(2) 谷崎潤一郎

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今日は谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」その2を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回、陰翳礼賛という随筆のもっとも印象的な場面が描かれています。寺院の、母屋から厠に向かう、清潔で薄暗い廊下の美が描きだされています。ちょっと気になったことがあって調べてみると、谷崎潤一郎は美という言葉をここで記していないんです。この随筆は日本の美を描きだしている、ということで間違いないと思うんですが、美という言葉は前半部分ではほとんど用いていない。そういう言語の使い方がもう、美しいなあと思います。後半で内容がより奥深くなってきてからはじめて「美観」や「美の要素」ということを明記しているんです。
 
 
日本の近代文学から現代文学へと移行する過程で生じたことは、小説が、美や楽しさを中心的に追求するものへと変化した、ってことなんじゃないかなと、思ってたんですけど、谷崎潤一郎は近代文学から現代文学への道を創ったんではなかろうか、と思いました。
 
 
それから、谷崎潤一郎は、漱石文学への思慕を描きだしています。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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