今日はフョードル・ドストエフスキーの「白痴」その3を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
主人公ムイシュキン公爵の発言がひとつひとつおもしろく、ちょっと古い言葉で翻訳されているところが、かえってこの物語に魅力を与えているように思います。
ムイシュキンは病持ちでありながら、住み家を探している状態なんですけど、かれの会話シーンを読んでいると、すこぶる落ちついている。どこにも焦りや危機感は感じられない。
さらにムイシュキンは働く気が無いのに、貯金が無いという、なんだか空白状態になっていて、これもドストエフスキーの得意技という感じがします。
ムイシュキンは幼い頃から両親が居ないところで育ってきた。彼は主人公なんだけれども、どこかこう脇役的というか、家族の核になったりしないし、社会の核になったりしない。気持ちの良い男なので友達がすぐに出来そうなんですけど、ロシアに来たばかりで友達が一人もいない。いろいろ空白なんです。
僕は誰とも結婚できないんです
と公爵は言うんです。療養の必要があるので、肉体労働もなかなかむつかしい。けれどもとくに身体に苦を伴っているわけでは無い。
作中で、ナスターシャの写真が出てきて「すばらしい美人だ!」と言って「絶世の美人」のことで将軍が大騒ぎするシーンがあります。このあとの、ムイシュキン公爵のつぶやきに、すこぶる迫力がありました。聖性をともなう愚というのが立ち現れてくる。
将軍はムイシュキン公爵に「どこか役所の口を捜してみましょう」と仕事を紹介しても良いと言って、いくらかの生活費を手渡します。将軍は「友だちとして忠告しますが、ロゴージンのことは忘れてしまいなさいよ」と述べます。しかし、おそらく…………。
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
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