

今日は谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」その3を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
今回は、和洋の趣味のちがいとか、生活様式の差について、谷崎潤一郎が論じています。
江戸時代の和算のように、日本独自の科学や電化製品があったとしたら……という想定がおもしろかったですよ。韓国の暖房はまさに、21世紀に於いてもオンドルが利用されている。これは西洋の技術と言うよりも、韓国独自の技術ですけど、日本の場合は、やっぱり炬燵とミカンかなあ、とか思いました。
現代日本では天井裏とか壁の奥に、暖房と冷房ができるクーラーが完備されていて、完全な和室に見える、暖かい部屋が完備されていたりする。
谷崎は青いインクに西洋のペンというのが、どうも満足ゆかない。墨汁と筆の現代版が無いのはなぜだ、というようなことを書いています。もしかしたら、谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」によって、筆ペンが誕生した遠因が出来たのかもしんない、と思いました。
谷崎は、道具ってすっごい大事だぞと言います。たしかに安物の電気ストーブでは体調を崩しやすいし……。谷崎はこう書きます。
…………
いや、そればかりでない、我等の思想や文学さえも、或はこうまで西洋を模倣せず、もっと独創的な新天地へ突き進んでいたかも知れない。かく考えて来ると、些細な文房具ではあるが、その影響の及ぶところは無辺際に大きいのである。
以下の「シンプル表示の縦書きテキスト」をご利用ください。(縦書きブラウザの使い方はこちら)
https://akarinohon.com/migration/ineiraisan03.html
(約5頁 / ロード時間約30秒)
★シンプル表示の縦書きテキストはこちら
明かりの本は新サイトに移行しました!
URLの登録変更をよろしくお願いいたします。
明かりの本 新サイトURL
https://akarinohon.com
(Windowsでも、なめらかな縦書き表示になるように改善しました!)
appleのmacやタブレットやスマートフォンなど、これまで縦書き表示がむずかしかった端末でも、ほぼ99%縦書き表示に対応し、よみやすいページ構成を実現しました。ぜひ新しいサイトで読書をお楽しみください。
ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
『ゲーテ詩集』全文を読むにはこちらをクリックしてください
・top page ・本屋map ・図書館link ★おすすめ本 ★書籍&グッズ購入
Similar Posts:
- 梅の吉野村 大町桂月
- 影を踏まれた女 岡本綺堂
- 秘密 竹久夢二
- 明かりの本は新サイトに移行しました!
- 誰も知らぬ 太宰治
- 喫茶店にて 萩原朔太郎
- 与謝野晶子詩歌集(34)
- 白痴(39) ドストエフスキー
- 与謝野晶子詩歌集(30)
- 白痴(44) ドストエフスキー
- お知らせ
- 白痴(40) ドストエフスキー
- 白痴(36) ドストエフスキー
- 白痴(35) ドストエフスキー
- 白痴(37) ドストエフスキー
- 白痴(43) ドストエフスキー
- 明かりの本更新日記1
- 白痴(45) ドストエフスキー
- 白痴(47) ドストエフスキー
- 白痴(46) ドストエフスキー
- 白痴(42) ドストエフスキー
- 与謝野晶子詩歌集(33)
- 与謝野晶子詩歌集(27)
- 白痴(34) ドストエフスキー
- 与謝野晶子詩歌集(37)
- 善蔵を思う 太宰治
- 与謝野晶子詩歌集(31)
- 自信のあるなし 宮本百合子
- 与謝野晶子詩歌集(28)
- 自然と人 有島武郎
- 白痴(38) ドストエフスキー