今日は柳田國男の「こども風土記」その11を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
柳田國男が、子どものごく原始的な遊びのことを書いてるんです。今回描かれている、棒倒しをする遊びはすごく簡単なものだと思うんです。Youtubeの1分動画で見たら、どんな人でも一瞬でルールが判るような、ほんとにかんたんな遊びのことを書いているんです。すごくシンプルな2人遊びだったはずなんです。
でも柳田がそのことを書いていると、どうもルールがよく判らない。おそらく、柳田は遊び方を伝授しているんじゃ無くって、習俗と遊戯がどういうように繋がっているかを述べているから、遊びのルールがよく判らない。そういう書き方をしているんだろうと思いました。なんだか遠くの国で起きた噂話を聞いているような、曖昧模糊とした印象を受けるんです。
これたぶん、柳田は、そういうことを目指して書いてるんだなと思いました。妖怪とか、伝説とか、方言とか、アイヌ語とか、あるいは学問上疑問の残る仮説とか……、普通に教育を受けて普通に暮らしていたのでは、判然としないものごとを、あえて柳田國男は描きだしている。
砂場でよく、棒倒しという遊びをしたことがあります。それとメンコ遊びも。この2つを掛けあわせたような「ねんがら」という遊びを、柳田國男は子供時代によくやっていたそうです。面白い話しなんですけど、こんなかんたんな遊びのルールが判然としないのは、いったいなぜなんだと、言語の伝達の不確かさが気になりました。
調べてみると、この「ねんがら」というのは、2人くらいで遊ぶゲームで、柔らかい地面に、20センチくらいの棒を投げて突きさして、この相手が突き刺した棒めかげて、自分のをメンコみたいに投げて、バチッと弾いて相手の棒が倒れたときに、自分の棒が地面に突き刺さって立っていたら勝ちで、相手の棒をゲットできる、という遊びだったようです。
あとどうも柔らかい地面が街から消えてしまったのが、この遊びが消滅した主因みたいです。
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
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