

今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その13を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
ハイネは、繰り返し恋愛の破綻とユートピアの崩壊を描きだすんです。ふつう極楽は極彩色で、地獄は灰色一色というイメージかと思うんですけど、ハイネは苦や悲しさを美しく描くんです。苦に嘆美さを付帯させるのが、ハイネの詩の特徴だと思うんです。
それからこのハイネの詩は若々しいですよ。19歳か29歳で誕生日を迎えることが絶望である、とでも言うかのような……奇妙にわかわかしい悲しさを描きだしているんです。箸が転んでもおかしい年頃、ってたしかに実感としてあったわけですけど、それとちょうど表裏一体になったかのような、みずみずしい悲しさが描かれています。
ハイネは詩についてそれは「美しい余技」であると記していたこともある。ハイネの描く苦は、どこか演劇的というか演技的な印象があって、現実の苦とはかなりかけ離れている。苦がミュージカルのように艶やかに演出されるというのは現代ではほとんど見かけない表現のように思うんです。たぶんギリシャ神話のような悲劇を、恋愛詩で描きだそうとして、こうなったのかなあ……と思いました。
この詩の言葉が印象に残りました。
わたしがどんなにわづらつてるか
あの夜鶯が知つたなら
よろこばしげな守唄を
うたつてくれることだらう
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(約1頁 / ロード時間約30秒)
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
ゲーテは詩心についてこう記します。
わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか
どんなに悩み、どんなに生きたかは
ここなる花輪の花となる
さうして老境もまた青春も
徳も不徳も集めて見れば
また捨てがたい歌となる
(総ページ数/約10頁 ロード時間/約10秒)
『ゲーテ詩集』全文を読むにはこちらをクリックしてください
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