山羊の歌(19) 中原中也

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今日は中原中也の「山羊の歌」その19を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
遠藤周作原作の映画『沈黙』を見にいったんですけど、その中に「沼」という言葉が出て来るんです。原作には、沼という言葉が12回記されている……。
 
 
中原中也も、今回の詩で「沼」と書いている。作家は、古き詩人の詩の言葉を暗記していて憶えていて、それで沼と書いたのか。それとも、まったく偶然に同じ言葉が、みごとに配置されたのか。なんだか文学作品同士が静謐な共鳴を成しているように思いました。
 
 
中原中也は、こう記します。
 
 
ためいきは夜の沼にゆき、
瘴気しやうきの中で瞬きをするであらう。
その瞬きは怨めしさうにながれながら、パチンと音をたてるだらう。
木々が若い学者仲間の、頸すぢのやうであるだらう。
 
 
続きは本文をご覧ください。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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