春遠し 宮本百合子

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今日は宮本百合子の「春遠し」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
あのー、ちょうど10日ほど前の、新聞の選挙情勢調査をツイッターに纏めている方が居て、それを選挙結果と見比べながら、どのくらい的中していたのかを調べてみたんですけど、やっぱり新聞社の事前調査通りの投票結果になってるんです。
 
 
とりあえず東京の事前調査と選挙結果を見比べてみると、25の選挙区があるなかで、事前調査をくつがえしたのが東京18区の立憲民主党菅直人氏だけなんですよ。それ以外はすべて、10日以上前に新聞社が電話等で調査したとおりの投票結果になっています。あと東京21区は新聞社に接戦と書かれていてその通りで自民党の議員1人だけが他党に抜かれているくらいで、東京全域では、ほぼほぼ事前調査の通りでした。もう五十年以上もやってきた新聞社の選挙予測って、ずいぶん正確なんだなと思いました。 
 
 
それから今回、投票率の低下が危ぶまれていたわけなんですけれども、じつは台風が来ているというニュースが事前に幾度も流されたため、期日前投票が過去最多となっていた。NHKではこう報道しています。ただ、全体の投票率はやっぱりとても低くてNHKによれば「53.60%」あたりで、過去2番目に低い状況なんだそうです。
 
 
ドイツの総選挙では、投票率が76.2%ととても高い。どうして日本は投票率が下がっちゃったのかなと調べてみたんですけど、じつは2005年から2009年あたり、ちょうど10年前は、日本もまだまだ高い投票率だったんですよ。
 
 
戦後すぐから1990年(平成2年)までは、投票率はけっこう高くてですね、70%を越える時のほうが多かった。現代のドイツと同じで。昭和の時代でいちばん投票率が高かったのは1958年(昭和33年)で投票率76.99%と、4人に3人は行った。病や事情があった人以外はほぼみんな行った感じだった。
 
 
投票率が55%を切って棄権者が激増するようになったのは、2014年のことで、この頃にどういう変化があったのか探ってみると、インターネット選挙が解禁された時期なんですよ。選挙中と選挙後のSNSを見てまわっていて、なんだかむつかしい時代だなあと思いました。
 
 
宮本百合子は、戦後すぐの1946年の選挙結果について記しています。婦人に参政権が認められ、投票率は予想を超えて高かったそうです。明日の食糧危機の問題のほうが大きい時代で文中に「婦人自身にしても、参政権などよりも、やすいおいもがほしいと云い、それどころか暇がなくて、と、何度云って来たことだろう」と記されていて、餓死がもっとも深刻だった時期に、みんなせっせと投票所に足を運んだという事実が記されています。宮本百合子はこう記します。
 
 
  今度の総選挙は、日本の民主化のための重大な国民の行事であった。そのために、四月十日は休日になった。それほど大切な投票である
 
 
また、当時の政治家の性質を読み解いた分析もしていて、宮本百合子はこう記しています。
 
 
  こうして見ると、一番多くの代議士を出している自由党が、ひと手に五十七人もの社長重役をもっている。これは自由党の当選者一四一人の殆ど半数が、そういう資本家たちで占められているということである。
 
 
大資本家に政治が牛耳られてしまった……というのは現代世界中で起きていることのように思います。戦後すぐの外国人記者は、1946年の日本について取材を重ねており、この選挙結果に懸念を示していた、と宮本が指摘しています。詳しくは本文をご覧ください。あと、オチが印象に残りました。こう書いていました。
 
 
  私たちは、今回の教訓から非常に多くのことを学ばなければならない。まだまだ日本の民主化と婦人の幸福には遠い総選挙であることを知り、しっかりと代議士の活動を監視し、次のより民主的な選挙に用意しなければならないのである。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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