陰翳礼讃(10) 谷崎潤一郎

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今日は谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」その10を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
谷崎潤一郎は光と反射と質感、そして和室の空気感について詳細に述べはじめるんです。暗闇でどうしてものが光るのか……。本文こうです。
 
 
  時とすると、たった今まで眠ったような鈍い反射をしていた梨地の金が、側面へ廻ると、燃え上るように耀やいているのを発見して、こんなに暗い所でどうしてこれだけの光線を集めることが出来たのかと、不思議に思う。それで私には昔の人が黄金を佛の像に塗ったり、貴人の起居する部屋の四壁へ張ったりした意味が、始めて頷けるのである。
 
 
金色は暗がりに包まれた和室にあって光を集めて「その照り返しは、夕暮れの地平線のように、あたりの闇へ実に弱々しい金色の明りを投げているのであるが、私は黄金と云うものがあれほど沈痛な美しさを見せる時はないと思う。」と書くんです。くらやみの室内を照らしだすからこそ黄金が貴ばれたのだ、と言うんです。
 
 
陰翳礼賛を全文は読まないけれど、ちょっと内容を知ってみたい方は、今回の10番目の随筆をぜひちょっと読んでみてください。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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