季節の植物帳 佐左木俊郎

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今日は佐左木俊郎の「季節の植物帳」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これからしばらくの間、植物の随筆を読んでゆこうと思います。今回は、福寿草の話しです。wikipediaと同時に読むとなんだか興味深かったです。
 
 
佐左木は植物に対する情緒的な印象を描きだしているんですが、wikipediaはその客観的な性質を記していて、なんだか好対照だなと思いました。それでwikipediaに佐々木俊郎のことがどう書かれているのか読んでみたんですけど、wikiにしてはずいぶん感性に重きを置いた筆記で、これはおもしろい、レアな百科事典の1ページだと思いました。佐々木俊郎の文章は、情熱的なんです。本文には、こう記されています。
 
 
  私達のセンチメンタリストは、廃墟はいきょに自然がつちか可憐かれんな野草に、涙含なみだぐましい思いを寄せることがある。
 
 
中盤で、春になると咲く福寿草のことを書いているんですけど、佐左木はなんだか、異国の王子の感性とか表情を描きだすかのように、花の表情を書き記すんです。どうやって植物を見て楽しめば良いのかよく判らないと昔、思っていたんですけど、随筆と一緒に植物を見ると、とたんにその生命の活動の様相が露わになってくるんだなと思いました。
 
 
植物と言葉は、親和性がものすごく高いですよ。そういえば、「言葉」って「葉」って書きますし。日本人にとって言葉は「葉」からイメージされたもんで、もっとも古い文学と言えば「万葉集」ですし、万葉集は万の言葉だけでなく植物が多様に描かれていますし、日本文学の中心には、じつはボタニカル文学があったのだ! とか思いながら、この植物の随筆を読んでいました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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