源氏物語 御幸

 
今日は源氏物語の「御幸」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
  
今回は、冷泉帝が大原野に行列を作って出かけます。「御幸」というのは「帝の外出」という意味です。冷泉帝は、おもてむきは第一帖で登場した桐壺帝と藤壺の子どもということになっています。しかし、じつは光源氏と藤壺の子どもなんですよ。この事実はずっと隠されています。それで、玉鬘がこの冷泉帝を見て感激というかその容貌の美しさに魅了されます。
  
 
その玉鬘なんですが、今回の帖で、自分の素性というのがはっきりとしてきます。周囲にも玉鬘とはどのような境遇で光源氏の義理の娘になったのかということが明かされます。玉鬘は、今は亡き夕顔と、内大臣(=頭中将=源氏の親友)のあいだに生まれた女性なんです。その素性がこれまで隠されていて、光源氏の義理の娘ということになっていました。内大臣の母である大宮が病で寝込んでいるところで、このような出自が明らかにされてゆくのであります。
 
 
じつは光源氏の息子である冷泉帝。ほんとうは親子なんだけどはっきりとそう言えない事情がある。この出自と、玉鬘の出自には共通する謎というか事情が隠されていた。それゆえに光源氏は玉鬘を心から愛しているわけです。玉鬘は直感的に、その、親子間で生じている憂いに共鳴していて、それで冷泉帝を美しいと感じたんじゃないかなあ、とぼくは思いました。
 
 
 
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の秋の話。8月のある日、激しい野分(台風)が都を吹き荒れた。六条院の庭の草花も倒れ、そこへ訪れた夕霧は混乱の中で偶然紫の上の姿を垣間見、その美貌に衝撃を受ける。その後祖母大宮の元へ見舞いに参上してからも、爛漫の桜のような紫の上の艶姿は夕霧の脳裏に焼きついて消えなかった。野分の去った翌日、源氏は夕霧を連れて、宿下がり中の秋好中宮を始めとする女君たちの見舞いに回った。玉鬘の元を訪れた時、こっそりと覗き見た夕霧は玉鬘の美しさに見とれると共に、親子とは思えない振舞いを見せる源氏に驚き不審に思う。とりどりに花のように美しい女性たちを思って心乱れつつ、雲居の雁へ文を送る夕霧だった。
 
 




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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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源氏物語 野分

今日は源氏物語の野分を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
「野分」というのは「台風」という意味です。野原にはげしい嵐が分け入って、花々がたちまち散ってしまうのをみて、(秋好)中宮は悲しみます。今回の主要登場人物は2人います。生き霊となって亡くなった六条御息所の、娘である秋好中宮(別名・梅壺女御)と、15歳になった源氏の子の中将(別名・夕霧)の2人です。
 
  
源氏たちが住む六条院には、四季の庭というのがあるんです。春の庭や夏の庭など。源氏物語は権力の内部に居る人々の関係性がその物語の中心にあるのですが、今回はかなり、自然描写が美しい帖です。季節を詠んだ万葉集のように念入りな自然描写があります。万葉集には「くさぐさのうた」というのがあるそうで、自然のことを描いたり、寄物陳思(きぶつちんし)といって恋の感情を自然界に投影して歌ったりしたそうです。こんど万葉集も読んでみたいなと思いました。源氏の息子の(夕霧)中将がですね、才女の玉鬘を見て「八重の山吹(やまぶき)の咲き乱れた盛りに露を帯びて夕映にかがやいているかのように美しい」って思うんですよ。八重の山吹ってこんな花です。

八重の山吹
 
はげしい嵐に見舞われた六条院で、女房たちを見て歩く中宮(=梅壺女御)。嵐に散ってしまった花々のように皆がしおれてはいないかと心配をして歩くんですが、嵐の中の静けさとでも言うのか、女たちはただ美しい姿でたたずんでいるんです。それを見る主人公なんですが、ぼくは源氏物語がおもしろいなあー、と思うのはこの「なにもしないで見ている係」みたいなニュートラルな人が居て、これがどうもぼく好きなんですよ。嵐が来た、じゃあどうしようかと言って決壊しそうな堤防に土嚢をこさえに行って泥まみれになる主人公では無いですし、かと言って防音暴風設備が整った堅牢な王宮に住んでいるわけでも無い。
 
 
経験豊かな老人が震えるほどの、危険な嵐が吹き荒れた六条院で、源氏の息子である(夕霧)中将(15歳)は美しい女を見つめることに夢中になっているという。ほとんど猫かなにかの仕事みたいですよ。つつしみ深い女が風のことを心配して姿をあらわす。それを見つめる中将。物語のはじめでは、源氏がじっと見ている役割をしていたのですが、今回は息子である(夕霧)中将が、源氏を取りまく人々を、事情も知らずにただじっと見つめている。
 
 
一瞬だけ姿をあらわした年上の女性を見て、それを長く憶えていて、あのように良い人と結ばれるのなら、自分も長く生きることが出来るだろうなと想像する15歳。しかし、その若き青年はかなりショックなものを見てしまうのです。父源氏と義理の姉・玉鬘との禁じられた恋愛を見てしまうのです。源氏物語ははじめから順番に読んでゆくのがいちばんよく判るのですが、この「野分」だけを読んでも充分に楽しめると思います。嵐の中の六条院を、ちょっとのぞいてみてください。


 
 
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の話。近頃、内大臣の姫君である近江の君の悪評が世間の噂になっていた。それを耳にした玉鬘は、光源氏に引き取られた自身の幸福をしみじみと感じ、光源氏に心を開いてゆく。七月初旬、玉鬘のもとを訪れた光源氏は、琴を枕にして彼女と寄り添う。そして己の恋情を庭前に焚かせた篝火にたとえ、歌を詠む。玉鬘は返歌するものの、困惑するばかりであった。ちょうどそのとき東の対では柏木たちが夕霧と合奏していた。光源氏は彼らを招き、演奏させる。玉鬘に密かな恋心をいだく柏木はその手を緊張させるのだった。
  
 




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源氏物語 篝火

 
 
今日は源氏物語の「篝火」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
涼しくなってきたのでちょうどこの秋の月夜の物語がぴったりかと思うのですがいかがでしょうか。この篝火(かがりび)の帖では光源氏と玉鬘が、義理の親子という設定を跳び越えて恋愛にひたります。光源氏は篝火の炎を見て、そこに愛を想起します。源氏は数々の女と夜伽をしてきたわけなのですが、今回は義理の娘であるところの玉鬘と琴を奏でながら2人で仮寝をします。燃える炎のような光源氏の恋心というのが描かれています。
 
  
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の夏の話。盛夏の六条院で、釣殿で涼んでいた源氏は夕霧を訪ねてきた内大臣家の子息たちに、最近新しく迎えられた落胤の姫君(近江の君)のことを尋ねる。玉鬘を探していた内大臣だったが、代わりに見つかったという近江の君の芳しからぬ噂を源氏も知っており、夕霧と雲居の雁の仲を許さない不快も手伝って痛烈に皮肉った。二人の不仲を聞いて、いつになったら実父に会えるのか思い悩む板ばさみの玉鬘に、和琴を教えながらますます惹かれる源氏だった。一方、源氏の皮肉を聞いた内大臣も激怒。雲居の雁のところへ出向いて説教し、またあまりに姫君らしくない近江の君の処遇に思い悩む。そこで長女弘徽殿女御の元に行儀見習いへ出すことを決めたが、女御へ贈られた文も和歌も支離滅裂な出来で、女房たちの失笑を買うのだった。
 
 
 
 
 



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源氏物語 常夏

 
 
今日は源氏物語の「常夏」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
これは真夏の出来事を描いています。まさに今の季節にぴったりの帖だと思うんですが、いかがでしょうか。源氏物語にはさまざまな姫君が現れるのですが、その中でもとくべつに現代的で美人で不可思議な姫君が、今回の主人公、玉鬘(たまかずら)なんです。
 
 
この姫君は、とにかくモテてしまってしかたがない。ものすごく美人なので、野蛮な男に言い寄られて、しかたがないから九州から京都へと逃げるんです。「モテすぎるので、ほんとに困る」ということについて真剣に悩んでいる姫君が、玉鬘なんです。モテない人間からすれば、ぜいたくな悩みにしか見えないんですが、本人にとってはやたらと異性に言い寄られるというのは危なっかしい問題なようです。ですから玉鬘はそういう問題に対応しようと幼い頃から大変なのであります。
 
 
玉鬘の略歴を紹介します。玉鬘の母親は夕顔で、この母親も絶世の美女なんですが、薄命で、玉鬘は生まれてすぐに母と別離しています。光源氏は、亡き夕顔の面影がある少女、玉鬘を寵愛します。「この子は、私の隠し子である」と光源氏は言うのであります。そうすると、美人な上に家系も良くて光源氏からの寵愛を受けていて若くて雅で、ますますモテてしまってしかたがない、と。光源氏は玉鬘を自分の娘として丁寧に歓迎するつもりで居たのですが、どうもこう妖しい恋愛の気配が漂うのであります。亡き夕顔の生き写しのような少女ですから、心ときめかないはずが無いと。それで源氏は恋愛や文化の手解きをするんです。表向きは。ウーム。どうもこう、玉鬘というのはとても現代的な登場人物ですよねえ。クラスに1人は居る、学校に1人は居る、同年代に1人は居る、才女ってやつですよ。そういう美人はたいてい年上の男が好きなのだ。学生時代に顔をチラッとだけ見た、という記憶があるというような、その現代的な才女。それが玉鬘。
 
 
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
 
光源氏36歳の5月の話。五月雨の頃、兵部卿宮から玉鬘に文が届き、源氏はそれに返事を書かせた。喜び勇んで六条院にやってきた兵部卿宮の前で、源氏は几帳の内に蛍を放ち、その光で玉鬘の姿を浮かび上がらせて見せた。予想以上の美しさに心を奪われた兵部卿宮は想いを和歌で訴えるが、玉鬘はつれなくあしらうだけだった。(この逸話から、兵部卿宮は蛍宮、蛍兵部卿宮等と呼ばれる)5月5日の節句、玉鬘の下には数多くの薬玉が贈られた。源氏は夏の町で騎射と宴を催し、その晩は花散里のところに泊まった。やがて長雨の季節に入り、物語に熱中する玉鬘に源氏は物語評論を聞かせ、相も変わらず言い寄って玉鬘を困らせていた。その頃玉鬘の実父内大臣も、夢占でかつて夕顔との間にもうけた娘が他人の養女になっているだろうと告げられて、まさか源氏の下にいるとは知らずにその行方を捜していた。
 
 
 
 



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源氏物語 螢

 
 
今日は源氏物語の螢を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回、娘として育てようと引き取った玉鬘に、源氏は若い恋人をあてがおうとするのですが、義理の娘をなんとか美しく見せたいという、そういう親心で、源氏は玉鬘の部屋に螢を放つんですね。そうするとたいへんに幻想的で、玉鬘の姿も美しく見えて、兵部卿(ひょうぶきょう)の宮は、ほんとうに恋に落ちてしまうわけです。ほんとうの娘ならば、父は言い寄ってくる男を無闇に撃退しようとするわけですが、源氏と玉鬘は義理の親子関係であり、育ての親ですから。やっぱり恋愛をうまく体験させてやりたくなる。しかし、どうもこう、源氏と玉鬘の関係性は微妙な気配が漂うのであります。親として子を相手にしていると言うよりも、男として幼い女を相手にしているふうです。
 
 
玉鬘は、恋人が多い源氏との恋愛感情が深まることを嫌って、それで若い宮と恋愛をしているふりでもしていれば、面倒な恋愛に巻きこまれなくて済むかな、とか思っています。紫式部は、若い女の超然とした気分を描くのがすっごく上手いと思うんですが。今回の恋は、読んでいてすごく見えやすいというか、実感しやすいように思います。してはならない源氏と玉鬘との恋。薦められているのだけれど乗り気になれない兵部卿の宮と玉鬘との恋。この2つの恋が描写されています。三角関係ですね。
 
 
この一文が印象的です。
 
不幸だったころと今とがこんなことにも比較されて考えられる玉鬘は、この上できるならば世間の悪名を負わずに済ませたいともっともなことを願っていた。
 
 
源氏は玉鬘に「文学」についてこう語ります。
「この嘘ごとの中にほんとうのことらしく書かれてあるところを見ては、小説であると知りながら興奮をさせられますね。可憐な姫君が物思いをしているところなどを読むとちょっと身にしむ気もするものですよ。」
 
 
千年前に書かれた文学論だとは思えないような現代性があってちょっと驚きます。
 
 
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の春から夏の話。3月20日頃、源氏は春の町で船楽(ふながく)を催し、秋の町からも秋好中宮方の女房たちを招いた。夜も引き続いて管弦や舞が行われ、集まった公卿や親王らも加わった。中でも兵部卿宮(源氏の弟)は玉鬘に求婚する一人で、源氏にぜひにも姫君をと熱心に請うのだった。翌日、秋の町で中宮による季の御読経が催され、船楽に訪れた公卿たちも引き続いて参列した。紫の上は美々しく装った童たちに持たせた供養の花を贈り、中宮と和歌を贈答した。夏になり、玉鬘の下へ兵部卿宮、髭黒右大将、柏木らから次々と求婚の文が寄せられた。それらの品定めをしつつ、いつか玉鬘への思慕を押さえがたくなった源氏は、ある夕暮れにとうとう想いを打ち明け側に添い臥してしまう。源氏の自制でそれ以上の行為はなかったものの、世慣れぬ玉鬘は養父からの思わぬ懸想に困惑するばかりだった。


 
 
 
 
 
 



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源氏物語 胡蝶

 
 
今日は源氏物語の胡蝶を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
源氏がもっとも愛したのが紫上で、この帖ではこの紫上が企画した春の宴が催されます。紫上は女童8人に鳥と蝶の衣装を身につけさせ舞いの宴を催します。源氏は庭の池に舟を浮かべて楽しみます。源氏の娘として引き取られた玉鬘が、多くの異性から恋文を受けとります。
源氏はこの恋文の返事の書き方を教えたりするのです。
 
 
  
前回のあらすじ(wikipediaより)
光源氏36歳の新春の話。新春を迎えた六条院は、この世の極楽浄土の如く麗らかで素晴らしかった。源氏は春の町で紫の上と歌を詠み交わし、新年を寿いだ。紫の上の下で養育されている明石の姫君に生母明石の御方から贈り物と和歌が届き、源氏は娘との対面も叶わぬ御方を哀れに思う。夕暮れ時、源氏は贈った晴れ着を纏う女君たちの様子を見に花散里と玉鬘、さらに明石の御方を尋ね、その夜は明石の御方の下に泊まった。二日は臨時客の儀に大勢の公達が訪れ、特に若者たちは噂の玉鬘に皆気も漫ろだった。その後源氏は二条東院の末摘花や空蝉を訪問、女君たちの身の回りに気を配った。また今年は男踏歌があり、玉鬘も紫の上や明石の姫君と共にそれを見物した。 
 
 
 
 
 



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源氏物語 初音

今日は源氏物語の初音を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
極楽のように華やかな庭で、源氏は客人を出迎えます。春の、花やいだ物語です。


この帖のタイトルである「初音」というのはウグイスの初音のことです。「ウグイスよ、この年はじめての声を聞かせておくれ」というふうに使われている言葉なんです。明石の姫君を六条院に送り出した母が、娘に手紙を書いているんですが、そこで「初音」という言葉が書き記されています。「ウグイスの初音」を「今年はじめての手紙」になぞらえて歌を詠んでいるんです。
こんな歌です。

年月をまつにひかれて経る人に 今日鶯の初音きかせよ
(長い年月ご成長を待ちこがれている母に、初のお便りを下さいまし)


すてきな手紙ですね。


この華やかな舞台になっている六条院というのは架空の邸宅なのですが、これを彷彿とさせる神社の一つに、北野天満宮があります。北野天満宮ってご存知でしょうか。京都市の北区にあります。金閣寺とかの側にある神社です。地図で言うとココです。春先に梅が咲いてきれいなところです。北野天満宮は学問の神様と言われる菅原道真を祀る神社なんですが、楼門や社はたしかに雅で、光源氏が住んでいそうな雰囲気があります。


源氏は「須磨・明石」の帖で、都を追われて亡命生活をしていたんですが、この物語のモデルと言われているのが、じつは「菅原道真が咎なくして京を追われて、九州太宰府に送られた」という歴史から来ているそうなのです。菅原道真が都から追放されたのが、源氏物語執筆のちょうど百年前です。菅原道真は失意のうちに亡くなりました。なにかとても良くないことが起きると、その出来事で苦しんだ人々の心情を鎮めるために祈り、祭りを執り行い、生きて残った人々を元気づけるためにさまざまな行事を準備したわけで、源氏物語という芸術もそうした祭としての意味合いを持っているように思います。


それにしても、源氏物語の中に菅原道真へのオマージュが込められていたなんてまったく知りませんでした。「そもそもそれは、何が始まりで成立したのか」というのを調べてゆくと、けっこう興味深い事実が判りますね。

   
前回のあらすじ(wikipediaより)
 
光源氏35歳の3月から12月。夕顔の遺児玉鬘は母の死後、4歳で乳母一家に伴われて筑紫へ下国し、乳母の夫太宰少弐が死去した後上京できぬまま、既に20歳になっていた。その美貌ゆえ求婚者が多く、中でも有力者である肥後の豪族大夫監の強引な求婚に困り果て、長男の豊後介にはかって船で京に逃げ帰った。しかし京で母夕顔を探す当てもなく、神仏に願掛けし、長谷寺の御利益を頼み参詣の旅に出たが、椿市の宿で偶然、元は夕顔の侍女で今は源氏に仕える右近に再会した。右近の報告に源氏は玉鬘を自分の娘というふれこみで六条院に迎え、花散里を後見に夏の町の西の対に住まわせた。年の暮れ、源氏は紫の上とともに、女性らに贈る正月の晴れ着選びをした。
 



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