

今日は柳田國男の「こども風土記」その2を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
子どもの遊びはじつは、世界中を見ても共通するところがあるのだ、と柳田國男が言うんです。えっ? そうだったのかと驚きました。本文こうです。
一人の子が目隠しをして立っていると、その後にいる別の子が、ある簡単な文句で拍子をとって背なかを叩きその手で何本かの指を出して、その数を目隠しの子に当てさせる。
「いかに 多くの 角を 牡鹿が 持つか」という幼子たちのゲームが、世界中にある。背中で起きている出来事を当てるからヒントはまったく無いわけで、ただ運に頼って1本から5本のうちのどれかを当てるゲームのようです。
地域の壁は意外と存在していないようで、世界中で似た遊びが流行った。でもこういう遊びを現代人がやっているんだろうか、国の壁よりもむしろ時代の壁のほうが、はるかにぶ厚いこともあるんだな、と思いました。
戦前の日本にあるかどうか、というのを柳田國男が調べたわけですが、文献や記憶の中には無かった。それでだれか知っている人は居ないか、と会報で問うてみると、そういう遊びがありました、という投稿を送ってきた人が何人か居た。えっ、でもこれって噂だから証拠は無いかもしれないな、そうか……遊びは証拠が残らない秘密の行為だからこそ遊びなんだ……とか思いつつ、そのゲームのことをイメージしてみたんですが、ぼくが子どもだった頃の20世紀末にも、似た遊びはあったなあと思いました。それは背中に文字を書いて、何を書いたか当てるゲームで、この場合は背中の触感で判断できてかなりヒントがあるわけで、笑える言葉を書いたり、ないしょのはなしを伝えるゲームだったり、これはたぶんかなりの子どもがやる遊びだと思いました。
ところで日本大百科全書に、このゲームのルールの詳細が掲載されています。辞書によれば、じつは明治時代に輸入された遊びの可能性が高い。昭和初期にはこういう遊びは消え去ってしまったらしい。

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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
ゲーテは詩心についてこう記します。
わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか
どんなに悩み、どんなに生きたかは
ここなる花輪の花となる
さうして老境もまた青春も
徳も不徳も集めて見れば
また捨てがたい歌となる
装画をクリックするか、ここから全文を読んでください。 (使い方はこちら) (無料オーディオブックの解説)
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