陰翳礼讃(4) 谷崎潤一郎

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今日は谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」その4を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
谷崎潤一郎は、新しい道具が日本の伝統を引き継いでいない、ということを憂慮していて、さらにまったく同一の道具を使うときでも、国によって差異は明らかに出て来ると言うんです。世界中の映画の、陰翳のみを取り上げても、まるで異なるでしょうと、言うんです。
 
 
西洋で写真技術が出てきたあとに印象派が生じたように、日本独自の機械が出てきたら、より地域性の色濃い現代アートが出たはずだ……という問題なんですが、考えてみれば浮世絵はたしかに、日本固有の紙漉き技術と日本人の美意識の2つが組み合わさって作られたから、ゴッホもモネもそれに驚歎したわけで、装置と作品と両方とも独自だと凄いことになるんだろうなと、感じます。
 
 
とにかく映画だけはやっぱり日本独自の新しいものが作られ続けたなあと、そこは自分としてはすてきなことだと思いました。谷崎潤一郎はこう書きます。
 
 
  映画を見ても、アメリカのものと、佛蘭西フランス独逸ドイツのものとは、陰翳いんえいや、色調の工合が違っている。演技とか脚色とかは別にして、写真面だけで、何処かに国民性の差異が出ている。同一の機械や薬品やフイルムを使ってもなおかつそうなのであるから、われわれに固有の写真術があったら、どんなにわれわれの皮膚や容貌や気候風土に適したものであったかと思う。
 
 

 
 
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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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