旅の苦労 岸田國士

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今日は岸田國士の「旅の苦労」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
次回から、柳田国男の本とか、漱石の小説を読んでゆこうと思っているんですが、その前にちょっと短い随筆をいくつか読んでみます。
 
 
これはほんの3ページくらいのごく短い、旅の随筆なんです。旅の最中で、岸田國士が読んでいるのは、ネルヴァルの書いた「夢と人生」という本です。今も手に入れることが出来る本なんです。
 
 
汽車から馬に乗り換える旅なんて、なんとも優雅な世界だなと思いました。現代ならモンゴルにでも行かないと実現できない旅ですね。岸田國士は、短い随筆であっても、前半から後半にかけて展開が鮮やかで、なんともかっこ良い文体なんです。
 
 
鈍行列車の旅をしていると、普段見慣れたような町を通り過ぎていって、だんだん見たことの無い景色に入っていって、ある瞬間から急に旅情が出てくる、という解放感の臨界地点のようなポイントを通過することがあるんですけど、岸田國士の随筆は、いつもこの壮快な感覚を、文章の構成によってもたらしてくれるなあ、と思いました。
 
 


 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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