ハイネ詩集(19)

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今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その19を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
「世界がくだけて落ちる日は/木端微塵の破片かけらから」という一節が印象的な詩を読んで、なんという直接的な恋愛詩かと思いました。
 
 
世界の終わりと個人的な恋愛が、一体化して描きだされるんですよ。こんな直球の詩は現代には成立しようがない……と思ったんですけど、よく考えたら、ハリウッド映画に、こういうのあるよなあ、と思いました。
 
 
あと、日本のファンタジーの元を辿ってゆくと、もしかすると、ハイネかゲーテあたりの詩人に行きつくんではないかという詩がありました。こんなのです。
 
 
処女は石像のやうに静かに立つてゐる
騎士はその前に跪いてゐる
その時曠野の巨人がやつて来て
処女はおそれて逃げてしまふ
 
騎士が血みどろになつて斃れた時に
巨人は家へよろよろ帰つて行く
 
 

 
 
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 ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。
 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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