三四郎 (2) 夏目漱石

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今日は夏目漱石の「三四郎」その(2)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
漱石は、現代文学の原型を作り上げた人で、日本語自体がおもしろくて、第二章の冒頭の、三四郎が見た東京の描写にダイナミズムがあって繰り返し読み返していました。
 
 
100年前から、東京のスクラップ&ビルドの仕組みはもう生じていたのかあ、と思いながら読んでいました。三四郎は、都会の町中でカルチャーショックを受けて、現実との接点を見失う。田舎に居るときは感じなかった孤独感を、人が大勢いる東京で感じる。地域差からくる矛盾の感覚、というのが百年前からあったわけで、今はそれはもっと大きい。
 
 
それからふるさとの母の手紙で紹介された、野々宮君に出逢う。野々宮君は、世間とまったく無関係に、大学で研究を続けている。「現実世界」とちゃんとした関わりがあるかどうかについては、まったく気にもしていない。この文章が印象に残りました。
 
 
  要するにこの静かな空気を呼吸するから、おのずからああいう気分にもなれるのだろう。自分もいっそのこと気を散らさずに、生きた世の中と関係のない生涯を送ってみようかしらん。
 
  
あと、野々宮君はこういうことを言うんですよ。
 
  この木と水の感じエフフェクトがね。――たいしたものじゃないが、なにしろ東京のまん中にあるんだから――静かでしょう。こういう所でないと学問をやるにはいけませんね
 
  近ごろの学問は非常な勢いで動いているので、少しゆだんすると、すぐ取り残されてしまう。人が見ると穴倉の中で冗談をしているようだが、これでもやっている当人の頭の中は劇烈に働いているんですよ。電車よりよっぽど激しく働いているかもしれない。
 
 
きれいな服を着た女が2人いる、という描写がまるでクレーの絵画のような描き方でした。花を落とした、という描写が美しかったですよ。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/center/sanshiro_souseki02.html
(約100頁 / ロード時間約30秒)
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