門(16) 夏目漱石

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今日は夏目漱石の『門』その16を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
宗助夫婦は正月を迎えた。丘の上の坂井は、裕福で社交的で楽天的な男で、宗助と正反対の性格なのだが、なぜか2人は親しくなった。
 
 
また漱石の美しい表現があるんですけど……というか当時はみんなそう言ったのかもしれないんですが、雪景色の1月初旬のことを、「冬」と書かずに「春」と記すんですよ。これがなんともいえず、読んでいて心地良い表記なんです。「初春」じゃなくて「春」という記述が冴えるんです。漱石の前期作品に比べると、ずいぶん文体が平明になっていて、特徴の無い現代的な文章が続くんですけど、「鏡像」のことを「影」と記したり、これらの単語の鮮やかな取り替えが秀逸で、文章を読んでいるだけで充分楽しめるような気がしました。
 
 
じっさいはもっとこう、人物の相関図とか伏線の張り巡らせ方の上手さとか、性格の書き分けや、社会と個人の繋がりの描写などが秀逸だからこそ、文体に親しみが湧くんだと思うんですが。 
 
 
途中、坂井の弟が遭遇した、モンゴルの遊牧民の話題が出るんですが、これがまた……ごくごく普通の表現を積み重ねながら、すこぶる幻想的な描写でした。
 
 
坂井の弟はモンゴルあたりで謎めいた仕事をしていて、なぜか知らぬが、主人公宗助の重大な旧友と関わりがあるというので、ありました。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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