常に自然は語る 小川未明

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今日は小川未明の「常に自然は語る」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
つい最近、自然界からすこし遠のいたところに引っ越してしまって、毎日のように見ていた川をもうほとんど見られない、というのが残念で、自然観察ができない代わりに、近代文学の自然界描写を読んでゆきたい、と思っています。
 
 
小川未明は、雲を仔細に観察して、これを言語化しています。文体にはこだわらず、とつとつとした文章で記された随筆なんですけど、それにしても描写が詳らかですごいんです。
 
 
何十年もかけて言葉を読むことが出来るようになったんですけど……小川未明のように言葉を自由に書ける人は、まあ世の中にほとんどまったく居ないんじゃ無かろうかと思うくらい、未明は雲の美しさを多角的に描きだしています。ことばってじつは、ここまで奥の方まで描けるんだなと……驚きながら読んでいました。俺の使っている言葉と、なんだかぜんぜんちがう……と思いました。
 
 
自然界の流露りゅうろとしての表現は、民謡や伝説の中にこそある、と小川未明は言います。未明はこう記します。
 
 
   私は、民謡、伝説の訴うる力の強きを感ずる。意識的に作られたるにあらずして、自然の流露だからだ。たゞちに生活の喜びであり、また、反抗、諷刺である。
 
 
  彼等が、これを口ずさむ時は、生活の肯定であった。支配者に対する反抗であった。しかも、また、自らの作業をはかどらせるための快い調でもあった。故に、喜びがあり、悲しみがあり、慰めがある。そして、狭小、野卑の悪感を催さない。なぜならば、これ、一人の感情ではなかったゝめだ。郷人の意志であり、情熱であった。これを、土と人とが産んだものと見るのが本当であろう。
 
 

 
 
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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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