赤い部屋 江戸川乱歩

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今日は江戸川乱歩の「赤い部屋」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
このまえ、小酒井不木の恐怖小説を紹介したので、こんどは不木がデビュー時に絶賛した江戸川乱歩を読んでみたいと思います。娯楽小説の金字塔である乱歩の著書が、パブリックドメインになっていて0円で読めるというのはちょっと衝撃です。
 
 
乱歩は退屈に冒された主人公たちを描きだすんです。なんかこう現代では、退屈する人と忙しい人で、両極端だなと思いながら、乱歩の「赤い部屋」を読んでいたんですけど、乱歩のこの記述が異様なほど印象に残りました。本文に、こう記されているんです。
 
 
  「それはもう、お前の退屈していることは、今更いまさら聞かなくてもよく分っているのだ」
 
 
このセリフが、脳内に幾度もリフレインされました。彼らは退屈しのぎに、刺激的な告白をし始めるわけです。それで、物語が本題に入ると……。最近ではマンガでしか見ないような烈しい残酷描写にギョッとしました。
 
 
どうしてこの男は、あまたの人を危めてしまったのか、という謎の発端となった事件を描いているのですが、これがとたんにリアルなんです。こういう経験を、した人は多いはずだという物語なんです。殺人に積極的に関わったと言うよりも、配慮が足りずに、困窮者を見殺しにしてしまったという描写が挺然としていて身に迫るものがあるんです。なんだか、悪を吸いこむ洞穴のような物語でした。いったい誰が、なぜ……という謎を追いつづけた、乱歩のまなざしが冴える短編でした。
 
 

 
 
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ここからは新サイトの「ゲーテ詩集」を紹介します。縦書き表示で読めますよ。

ゲーテは詩心についてこう記します。



わたしがどんなに迷ひ、どんなに努めたか

どんなに悩み、どんなに生きたかは

ここなる花輪の花となる

さうして老境もまた青春も

徳も不徳も集めて見れば

また捨てがたい歌となる






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