とうげの茶屋 小川未明

今日は小川未明の「とうげの茶屋」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
お正月に読みたい童話を探していてこれを発見しました。小川未明と言えば、季節感と動物の描写がみごとなんですが、今回はひとりのおじいさんの物語です。ずっと長い時間をかけてやってゆく仕事って、良いなあと思いました。
 
 
とうげの中ほどにある茶屋で、一人はたらいているおじいさんに、息子が手紙を送ってきたシーンがすてきなんです。
 
 
子供向けに、フリガナと読点を多くして記されていて、きっと子どもに読み聞かせする童話なんだと思います。大人の方もちょっと読んでみてください。オチがすてきでした。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/togeno_chaya.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった 宮沢賢治

今日は宮沢賢治の「タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
明けましておめでとうございます。2018年の元旦です。近代文学の魅力は、現代文学よりも自然界や農業と密接であるところだと思うんですが、宮沢賢治は農学校の先生で、農家の子どもを描いたのがみごとなんだと思いました。
 
 
作中に出てくる『藤蔓』でいったいどういうものが作れるのか、ちょっと調べてみたんですが、縄文時代から編み細工の材料として使うことがあったそうです。藤蔓は現代ではほとんど使われていないです。おそらく賢治の時代も、それほど役に立たないものだったんだと思います。
 
 
『白樺の皮』というのは、現代でも工芸品で使われているんです。タネリのお母さんがいているコナラの実は、wikipediaによれば、岩手の美味しい食糧だったそうです。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/taneri.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





痴人の愛(11〜12) 谷崎潤一郎

今日は谷崎潤一郎の「痴人の愛」その(11〜12)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
漱石以後の近代文学でいちはやくフェティシズムを展開したのは、谷崎が代表的なんじゃないかと思うんです。本文、こう書いています。
 
 
  しかるに綺羅子は、意外なことに、踊って見ると実に軽いものでした。体全体がふわりとして、綿のようで、手の柔かさは、まるで木の葉の新芽のような肌触りです。
 
 
譲治とナオミはダンスに夢中で、さまざまな友人たちと軽やかに付きあいつつ、楽しい日々を送っているんですが、そのきらびやかな集まりのあとに、なぜか恋人をうとましく思ってしまう。すてきなことをしているはずなのに、祭りのあとのような状況で、暗く落ち込んでしまう。たしかに誰もが経験する奇妙な出来事なんですけど、こうやって顕在化させて描かれていると、驚きがありました。
 
 
結婚したころナオミは奥ゆかしかったのに、だんだん派手で贅沢で、小悪魔的ないじめっ子になってゆく……。譲治はその幼い妻に翻弄されているんです。やっぱり文章が流麗なので、読んでるだけで楽しいです。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/chijinno_ai06.html
(約30頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 
     ヨコ書きはコチラ




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





交尾 梶井基次郎

今日は梶井基次郎の「交尾」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
梶井基次郎が好きなんですけど、この「交尾」というのがほんと良いんです。肺病の流行るさびれた街をゆく、悠然とした猫を、梶井基次郎が描写しています。もうストーリーなんてどうだっていいと思うくらい、その文体が美しいんです……。梶井基次郎は、街をゆく猫がじつに優雅であることを、こう記します。
 
 
  彼らはブールヴァールを歩く貴婦人のように悠々ゆうゆうと歩く。
 
 
それから、「巨大な工場地帯の裏地のような」とでも形容したくなるような「露路」に現れる小鳥たちの奇怪さをこう記します。
 
 
  隣の物干しの暗いすみでガサガサという音が聞こえる。セキセイだ。小鳥が流行はやった時分にはこの町では怪我人けがにんまで出した。「一体誰がはじめにそんなものを欲しいと云い出したんだ」と人びとが思う時分には、尾羽打ち枯らしたいろいろな鳥がすずめに混ってえさあさりに来た。もうそれも来なくなった。そして隣りの物干しの隅にはすすで黒くなった数匹のセキセイが生き残っているのである。
 
 

セキセイというのはとうぜんセキセイインコのことなんですが、あと河鹿というのはカジカガエルのことです。ルリは小鳥のことで、wikipediaに瑠璃色のオオルリの写真が載っています。(あるいはコルリかもしれません)
 
 
ところで地球上でもっともはじめに、原始的な歌を歌った生物は、田んぼによくいる、あのカエルかもしれない。世界最古の歌うたいは、じつはカエルだった! ……かもしれない。たしかに考えてみればそれで正解のような気がします。梶井基次郎はそのことをとても詩的に記しています。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/koubi.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





ハイネ詩集(28)

今日は生田春月訳の「ハインリヒ・ハイネ詩集」その28を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
《月のひかりの物すごさ》ということばが印象的な詩に、月夜の奇妙な舞踏会というのが描かれていて、なんともユーモラスなんです。Michael JacksonのThrillerというビデオクリップを思いだしました。骸骨と踊ろうとする少女……。
 
 
ところで《みじめなアトラス》とはいったいなんなのか、ちょっと調べてみたんですが、wikiにはこう書いていました。「アトラースは、ギリシア神話に登場する神」で「巨躯を以て知られ、両腕と頭で天の蒼穹を支えるとされる」んだそうです。なんだかヴェーユの哲学を連想させるような詩なのかもしれません。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/heine28.html
(約1頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 
全文通読はこちら
 
                    ヨコ書きはこっち




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





痴人の愛(9〜10) 谷崎潤一郎

今日は谷崎潤一郎の「痴人の愛」その(9〜10)を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
肌が白く、西洋人のようなナオミへの愛情を滔々と語る主人公なんですけど、タイトルの『痴人の愛』という感じがだんだん出てきて、読んでいておもしろいんです。嘆美で蠱惑的な愛が描きだされるんです。ただ譲治はどうも、妻よりも美しい人が現れてしまうと、倫理観や道徳心や世間や状況を忘れて、その人に魅惑されてしまう。
 
 
譲治とナオミは、浮き足だった新婚生活というのか、清い愛なのか、濁りきった愛なのか、さっぱりわからないなと思いながら読みました。譲治は意外とこう、中身が子どもっぽいんです。
 
 
若いナオミが主人公に「よう!」と大声で呼びかけてワガママな頼み事をしてくるんですけど、そのたびに、読んでるほうまでビクッとするんですよ。
 
 
作中でちょっと出てくる「チークダンス」という和製英語の原形はどういうもんなのか調べてみたんですけど、このCheek to Cheekという音楽映像の前半で出てくる、頬を寄せあった静かなダンスのことなんだろうと思います。作中でこのチークダンスは否定的に扱われているんですけど、おそらくナオミたちはこの『Fred Astaire / Cheek to Cheek』という映像に現れる、古き良きハリウッドの世界観に憧れているんだろう……と思います。たぶん。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/chijinno_ai05.html
(約30頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 
     ヨコ書きはコチラ




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選





クリスマス 萩原朔太郎

今日は萩原朔太郎の「クリスマス」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
クリスマスにかんする、近代文学のすごいのといえば、ドストエフスキーの「キリストのヨルカに召された少年」だと思うんです。これと共通した内容の詩を、じつは萩原朔太郎が書いています。ドストエフスキーの作品とあわせて読むと、なんだかこの、萩原の素朴な独白のような詩がとても印象にのこりました。
 
 

 
 
こちらのリンクから全文読めます。(縦書きブラウザの使い方はこちら
http://akarinohon.com/letters/kurisumasu.html
(約10頁 / ロード時間約30秒)
iPadやノートPCなどに対応した、シンプル表示の縦書きテキスト版はこちら
 
 
 
 




top pageへ ・図書館リンク ・本屋マップ ☆名作選