一歩前進二歩退却 太宰治

今日は太宰治の「一歩前進二歩退却」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
こんど太宰治の長編小説を1冊、読んでみようと思うんですけど、今回は太宰の随筆を読んでみました。
 
 
これは1938年(昭和13年)の夏ごろに書かれた随筆で、wikipediaの年表と同時に読むと80年前の空気がちょっと伝わってくる気がします。
 
 
ごく短い随筆なんですけどなんだか奇妙で、作者を戯画化するだけにとどまらず、読者まで戯画化しているのがおもしろく感じました。禁書指定が常態化した第二次大戦中に、戦争の小説を文芸誌に書いた太宰治、という史実と、太宰治の作品はたいていメタ構造になっている、というのには何かしらの無縁ではない、文芸の要諦が隠されているような気がしました……。
 
 

 
 
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ハイネ詩集(74)

今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その74を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 

……青々とした草場には
水車場の若者が情婦と一緒にすわつてゐる

風は何だか薄気味わるく吹いてゐる
小鳥は甘く悲しく鳴いてゐる
今までしやべつてゐたふたりは急に黙り込んで
ふたりは泣き出して、さうして自分でその理由がわからない
 
こういう情景が、深夜に見る映画のワンシーンで出てきたら、目に焼きついて忘れがたかっただろうな、と思いました。
 
 
ハイネは1850年ごろに晩年を生き、1900年前後にもよく読まれたユダヤ教出身の詩人なので……第二次大戦中のユダヤ人も、当時禁書となっていたハイネの詩を手に取って読んだはずなんです。ハイネが生きた100年後のことを考えるとハイネ詩集の印象がまるで違って見えてくるように思いました。見えるはずのない未来と、ハイネの詩が呼応しているように思いました。
 
 


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こども風土記 柳田國男(37)

今日は柳田國男の「こども風土記」その37を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
遊戯の変貌について柳田國男が語っているんですけど、やっぱり遊びなのでだんだん元の方法が失われていって、荒々しくなってゆく。
 
 
現代のおとな遊びは、海外旅行でも最新装置を使ったモノでも、あえて孤立化してゆくというのがなんだか顕著のような気がするんですけど、この近代の本を読んでいると、子供のころに遊びが乱暴になっていって、危険に近づいていこうとするのがなんだか楽しかった、というのが思いだされました。時代背景とこどもの世界はやっぱり響きあっているように思います。
 
 

 
 
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若き日の思い出 中谷宇吉郎

今日は中谷宇吉郎の「若き日の思い出」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
近代文学を中心に読むようになると、この時代がいったいどういうものだったのかが知りたくなって、このころの随筆を追うのがなんとなく楽しいんですけど、今回は物理学者の中谷宇吉郎のエッセーを読んでみました。
 

芥川龍之介が登場し、谷崎潤一郎が『痴人の愛』を書いたころと同じ、大正時代の初めのことが記されています。食べものが不足していて、高学歴の学生も栄養失調ぎみだったという事実が記されているんですが、
 
 
現代では、情報や娯楽を手に入れる時に進歩を感じるんですけど……。大正時代は食事や生活の向上がいちじるしかったんだと、中谷宇吉郎が指揮しています。本文こうです。
 

当時のことを考えてみると、このごろの大都市の生活は、食生活と限らず、全般的にひどく向上したものだと、つくづく感ずることがある。
 
中谷宇吉郎といえば知的な学者なのに、メシの話しがほんとに上手い。思うんですけど、不足が満たされつつあるものほど、盛んに語られるもので、現代の学者がメシについてそんなに語らないのは、読者にそういう不足が無いからだと思います。読んでみるとほんとにお腹が空くエッセーなんです。
 
 
現代ではグルメを語るにしても、時間を自由に使える、というところに重きを置いて語られているような気がします。秘境の蕎麦屋さんとか、予約がずっといっぱいの人気店とか、情報としてはめったに機能しないものが、なんだか人気があるようです。現代人は時間が足りないから、そういうことを語ると面白いんだと思いました。
 
 

 
 
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ハイネ詩集(73)

今日は「ハインリヒ・ハイネ詩集」その73を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
今回の詩は、ハイネのディアスポラとしての意識を直接的に描きだしていて、これがハイネ詩集全体に響きわたっている、一つの詩に思えました。
 
 
ハイネは、移動する詩人で、母語と異なるフランスで生きたハイネの心情を想像させるような、今回の詩でした。
 
 


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こども風土記 柳田國男(36)

今日は柳田國男の「こども風土記」その36を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
「こども風土記」も終盤なんですけど、ここで柳田は、こどもの遊びが世界とどう繋がっているか、を述べています。「いわゆる児童文化は孤立した別個の文化ではない。国にそのような離れ離れのものが、並び存するわけがない」と、「時代の文化相が児童を通してればまたちがった印象を与えるというまでの意味しかない」と言うんです。
  

児童は私が無く、また多感である故に、その能力の許す限りにおいて時代時代の文化を受け入れる。古く与えられたものでも印象の深さによって、これを千年・五百年の後に持ち伝えるとともに、いつでも新鮮なる感化には従順であった。
 
こどもにとってはほとんどが、未知との遭遇で……古いからとか新しいからという判断をするのではなくって、すべて新鮮に見ることが出来るというのは凄いなと思います。
 
 
本文とは関係ないんですけど、最前線の研究者は大人になっても未知なる領域の研究をするわけで、そういった新鮮なものへの興味がありつづけるから、柳田國男のような研究者は、こどもの文化と通底しているところがあるように思いました。
 
 

 
 
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鏡地獄 江戸川乱歩

今日は江戸川乱歩の「鏡地獄」を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
 
 
鏡とレンズに魅了された男が、どんどんおかしくなってゆく話なんです。大正時代の科学技術が記されているわけで、時代がまるでちがうので、毒がすっかり抜けていて、多少陳腐になっているんですけど、乱歩が現代に生きていてこういう作品を作ったら、それはもう凄い迫力になっているんだろうなと、思います。
 
 

 
 
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