源氏物語 花宴  

今日は源氏物語の花宴を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。

この巻では、源氏が桜の宴の夜に藤壺に逢えず宮中を迷い、朧月夜に出会います。
朧月夜という女は、政敵である右大臣の6番目の娘、六の君とも記される人物のことです。この若い姫君と源氏が契るのです。しかも誰かはっきりする前に契ってしまう。すごい恋愛模様ですね。作者のことを記した紫式部日記には死を悼むということが中心になっています。その死を乗り越えるように源氏物語の「恋」が表現されているように思います。死を実感するほどに、紫式部は色恋に重点を置いたのではないかと思います。


源氏は、朧月夜らしき女にこう呼びかけます。

「あづさ弓いるさの山にまどふかなほの見し月の影や見ゆると」

これは、「あの弓張月の夜のあなたに、また逢えるのではないかと思って、つい迷い込んでしまったのです」という意味です。
すだれの内側から朧月夜はこう答えます。

「心いる方ならませば弓張の月なき空に迷はましやは」

これは、「思いをかけてくださるのなら月のない空でもお迷いになるはずはありませんわ」という意味です。これを聞いて、源氏は「やっぱり朧月夜だった」と喜ぶのです。




前回のあらすじ (wikipediaより)


世間は朱雀院で開かれる紅葉賀に向けての準備でかまびすしい。桐壺帝は最愛の藤壺が懐妊した喜びに酔いしれ、一の院の五十歳の誕生日の式典という慶事をより盛大なものにしようという意向を示しているため、臣下たちも舞楽の準備で浮き足立っている。

ところが、それほどまでに望まれていた藤壺の子は桐壺帝の御子ではなく、その最愛の息子光源氏の子であった。このことが右大臣側の勢力、特に東宮の母で藤壺のライバル、また源氏の母を迫害した張本人である弘徽殿女御に発覚したら二人の破滅は確実なのだが、若い源氏は向こう見ずにも藤壺に手紙を送り、また親しい女官を通して面会を求め続けていた。

一方で、藤壺は立后を控え狂喜する帝の姿に罪悪感を覚えながらも、一人秘密を抱えとおす決意をし、源氏との一切の交流を持とうとしない。源氏はそのため華やかな式典で舞を披露することになっても浮かない顔のままで、唯一の慰めは北山から引き取ってきた藤壺の姪に当たる少女若紫(後の紫の上)の無邪気に人形遊びなどをする姿であった。

帝は式典に参加できない藤壺のために、特別に手の込んだ試楽(リハーサル)を宮中で催すことに決める。源氏は青海波の舞を舞いながら御簾の奥の藤壺へ視線を送り、藤壺も一瞬罪の意識を離れて源氏の美貌を認める。紅葉の中見事に舞を終えた翌日、源氏はそれとは解らぬように藤壺に文を送ったところ、思いがけず返事が届き胸を躍らせた。

翌年二月、藤壺は無事男御子(後の冷泉帝)を出産。桐壺帝は最愛の源氏にそっくりな美しい皇子を再び得て喜んだが、それを見る源氏と藤壺は内心罪の意識に苛まれるのだった。


桐壺帝に仕える年配の女官で血筋、人柄の申し分ない源典侍には、希代の色好みという評判があった。好奇心旺盛な源氏と頭中将は冗談半分で彼女に声をかけていたが、年をわきまえずあからさまな媚態を振りまく彼女に辟易としている。

源典侍のもとに泊まった夜、源氏は何者かの襲撃を受け太刀をとって応戦するが、掴み掛かってみると相手は頭中将であった。わざと修羅場を演じて源典侍を仰天させた二人は、調子に乗って掴み合いをするうちにぼろぼろになってしまう。大笑いしながら帰った翌日、職場で顔を合わせた二人は昨日の騒動を思い出して、互いにそ知らぬ顔で笑いをかみ殺すのだった。

その年の秋、藤壺は中宮に立后。源氏も宰相(参議)に進むが、ますます手の届かなくなった藤壺への思慕はやむことがなかった。







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登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳


第一帖 桐壺
第二帖 帚木
第三帖 空蝉
第四帖 夕顔
第五帖 若紫
第六帖 末摘花
第七帖 紅葉賀
第八帖 花宴











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 幼かった頃の夢想のことを、ゲーテは「黄金の空想よ」と記します。ゲーテの詩には、神話的なものと理知的なものが混在していて、これが魅力のように思います。ゲーテはゲルマン神話と、とくにギリシャ神話の影響が色濃いようです。
 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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源氏物語 紅葉賀  

 
今日は源氏物語の紅葉賀を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。源氏物語は、荘厳な恋愛絵巻といった印象が強いですが、そこにいつも漂っているのは、寂しさや苦悩です。源氏がやっていることは一夫一婦制の現代人には信じられないような多様な恋愛であるのですが、なぜかいつも別れた人との寂寥を感じさせます。


紫式部は幼い頃に母と生き別れ、成人してからは夫と離別しています。けっして幸福な生涯とは言えなかった紫式部ですが、それで人々の苦しさを癒すような、鮮やかな恋愛絵巻を創ってゆけたのではないかと感じます。不幸を忘れず、しかし不幸に負けない、というのが紫式部の創作論ではないかと思います。


紫式部日記には、紀 貫之に宛てて書いた手紙に、こう書き記しています。

『年頃つれづれに眺め明かし暮らしつつ、花鳥の色をも音をも、春秋に行き交ふ空のけしき、月の影、霜雪を見て、そのとき来にけりとばかり思ひわきつつ、「いかにやいかに」とばかり、行く末の心細さはやるかたなきものから』


これは紫式部の夫が亡くなってから数年間を涙に暮れて過ごし、自然の風景に触れても「ああ、こんな季節になったのか」とは思うけれど、思い起こすのは「いったい私と娘はこれからどうなってしまうのかしら」ということばかりで、心細いのです、ということを書いた手紙なのです。


この紅葉賀では、罪の意識を感じながら、季節を愛でる源氏たちが描かれています。主人公の源氏はとびきりの善人などということはなく、「ひどい!」と思うようなことも平気で考えたりやってしまったりする人物で、そこが源氏物語の魅力なんじゃないかなと思います。




前回のあらすじ(wikipediaより)

乳母子の大輔の命婦から亡き常陸宮の姫君の噂を聞いた源氏は、「零落した悲劇の姫君」という幻想に憧れと好奇心を抱いて求愛した。親友の頭中将とも競い合って逢瀬を果たしたものの、彼女の対応の覚束なさは源氏を困惑させた。さらにある雪の朝、姫君の顔をのぞき見た光源氏はその醜さに仰天する。その後もあまりに世間知らずな言動の数々に辟易しつつも、源氏は彼女の困窮ぶりに同情し、また素直な心根に見捨てられないものを感じて、彼女の暮らし向きへ援助を行うようになった。







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登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳


第一帖 桐壺
第二帖 帚木
第三帖 空蝉
第四帖 夕顔
第五帖 若紫
第六帖 末摘花
第七帖 紅葉賀















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源氏物語 末摘花  



今日は源氏物語の『末摘花』を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。源氏物語は華やかさということが前面に出てくる物語ですが、この章ではじめて、そういった華やかさとは違う、源氏の同情や思いやりというのが見えてきます。


そのきっかけとなるのが、末摘花の垂れた赤い鼻なんです。華やかさとは逆の、その容貌に源氏は衝撃を受けます。恋に心酔していた時には見えてこなかった、あたりの状況に気付くんです。新しい感覚を持つ瞬間というのがありますよね。ジャメビュというやつです。すでに体験していたことが、はじめての体験であるかのように感じられる瞬間。そういうのを源氏はこの『末摘花』で実感します。いままで気付かなかった美しさに気付く瞬間です。普段歩いている町並みの美しさに気付く瞬間であるとか、老翁の所作に言うに言われぬ美しさが隠されていると気付く瞬間があるのです。


源氏は門番の老翁にこれを見出します。「ふりにける頭の雪を見る人もおとらず濡らす朝の袖かな」という歌を口ずさみますが、これは「この雪の朝、雪のように白い髪の老翁を見て、私もこの老翁におとらず涙が流れでた」という意味です。




前回のあらすじ (wikipediaより)

光源氏18歳3月から冬10月の話。
瘧(おこり、マラリア)を病んで加持(かじ)のために北山を訪れた源氏は、通りかかった家で密かに恋焦がれる藤壺(23歳)の面影を持つ少女(後の紫の上。10歳ほど)を垣間見た。少女の大伯父の僧都によると彼女は藤壺の兄兵部卿宮の娘で、父の正妻による圧力を気に病んだ母が早くに亡くなった後、祖母の北山の尼君(40歳ほど)の元で育てられ10余年たったという。源氏は少女の後見を申し出たが、結婚相手とするにはあまりに少女が幼いため、尼君は本気にしなかった。

4月、病で藤壺(23歳)が里下がりし、源氏は藤壺の侍女王命婦(おうのみょうぶ)の手引きで再会を果たした。その後藤壺は源氏の文も拒み続けたが、既に藤壺は源氏の子を妊娠していた。

一方、北山の尼君はその後少女と共に都に戻っていた。晩秋源氏は見舞いに訪れるが、尼君はそれから間もなく亡くなってしまう。身寄りのなくなった少女を、源氏は父兵部卿宮に先んじて自らの邸二条院に連れ帰り、恋しい藤壺の身代わりに理想的な女性に育てようと考えるのだった。






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登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳


第一帖 桐壺
第二帖 帚木
第三帖 空蝉
第四帖 夕顔
第五帖 若紫
第六帖 末摘花











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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  
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源氏物語 若紫  




今日は與謝野晶子訳の源氏物語 若紫を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。

紫式部は幼い頃から聡明で、式部の父が息子に学問を教えている時に、それを横からなんとなく聞いていて、その話をすべて憶えてしまうほど記憶力がよかったそうです。当時は一度見た書物を再び読める保証はなかったわけですから、記憶力が良いかどうかがたいへんに重要だったわけで、記憶力が抜群の式部は父から「お前が男だったらどれほど良い役人になったことか。お前が男でなかったのはなんとも残念だ」と歎かれるほどでした。


幼い頃から紫式部は、となりの出来事を覗き見ることが大好きで、そのおかげで学問や文学も身に付いたわけで、源氏物語の主人公である源氏の性格も、とにかくすぐそばで何が起きているのか知りたい、ということに強くこだわっています。


この「若紫」の章では、そういった紫式部の最大の特徴である「あの愛しい人は何をしているのか、見たい」ということがポイントになっています。





源氏が、亡き人にそっくりの若紫をどうしても見たいんだ、と思ってのぞき見をしている瞬間に、闘争や宮廷社会の呪縛というものが消え去っている。



前回のあらすじ (wikipediaより)

源氏17歳夏から10月。従者藤原惟光の母親でもある乳母の見舞いの折、隣の垣根に咲くユウガオの花に目を留めた源氏が取りにやらせたところ、邸の住人が和歌で返答する。市井の女とも思えない教養に興味を持った源氏は、身分を隠して彼女のもとに通うようになった。 可憐なその女は自分の素性は明かさないものの、逢瀬の度に頼りきって身を預ける風情が心をそそり、源氏は彼女にのめりこんでいく。

あるとき、逢引の舞台として寂れた某院(なにがしのいん、源融の旧邸六条河原院がモデルとされる)に夕顔を連れ込んだ源氏であったが、深夜に女性の霊(六条御息所とも言われるが不明)が現れて恨み言を言う怪異にあう。夕顔はそのまま人事不省に陥り、明け方に息を引き取った。





こちらのリンクから「源氏物語 若紫」を全文お読みいただけます。
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登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳
第一帖 桐壺
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第三帖 空蝉
第四帖 夕顔
第五帖 若紫











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源氏物語 夕顔  



今日は源氏物語の夕顔を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。
この章で、いよいよ源氏物語の本質であると言いますか、生老病死が描かれるようになります。生を謳歌するということ。死があるということ。死後にもその面影を感じるということが、紫式部によって描き出されています。


老いることと、別れることが丁寧に描き出されています。この『夕顔』では源氏が見知らぬ女性と深い仲になり、おたがいに素性を知らないままで抱きあいます。不思議な魅力のあるストーリーです。


どうぞご精読ください。




源氏物語 前回までのあらすじ  (wikipediaより)

光源氏17歳夏の話。

空蝉を忘れられない源氏は、彼女のつれないあしらいにも却って思いが募り、再び紀伊守邸へ忍んで行った。そこで継娘(軒端荻)と碁を打ち合う空蝉の姿を覗き見し、決して美女ではないもののたしなみ深い空蝉をやはり魅力的だと改めて心惹かれる。源氏の訪れを察した空蝉は、薄衣一枚を脱ぎ捨てて逃げ去り、心ならずも後に残された軒端荻と契った源氏はその薄衣を代わりに持ち帰った。源氏は女の抜け殻のような衣にことよせて空蝉へ歌を送り、空蝉も源氏の愛を受けられない己の境遇のつたなさを密かに嘆いた。




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一 桐壺
二 帚木
三 空蝉
四 夕顔











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 この詩集は生田春月が翻訳をした作品です。ゲーテは政治家としても活躍し、かのナポレオンからも尊敬されていた作家で、その言葉を詩で楽しめるというのは、なんだか嬉しいように思います。

  

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源氏物語 空蝉  



今日は源氏物語の空蝉を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。


光源氏はカリスマであり権力の中枢に居た人物ですが、けっして屈強な人格者ではありません。今回は、その光源氏の柔らかい内面が見えてきます。


この物語に登場する空蝉という女性は、紫式部自身をモデルにして書いたのではないかと言われています。源氏物語の作者は紫式部なのですが、その54帖の物語全体を編纂したのは、紫式部ではなく後の研究者や愛好家たちであるかもしれない、という仮説があるのをご存じでしょうか。


源氏物語には幻の第1.5帖というのがあったという噂もありますし、第二帖の帚木というのは紫式部の死後に創作された話ではないか、という仮説もあります。源氏物語はちょうど1,010年前に書かれた物語ですが、千年間を通してブラッシュアップされつづけた作品なのかもしれません。


老子という太古の書物も、じつは老子が書いたんじゃなくて、その時代の賢人達が寄り集まって「老子」という書物を作ったのではないか、と言われています。教えが先にあって、作者があとから作りあげられたんですね。ふつうは、作者が居るから物語が編まれるんですが。そうでなくて本が中心にあって、あとから作者像が形作られたのかもしれない、といわれている。面白いなあと思います。


源氏物語も、作者である紫式部を超えて、物語自体があたかも生きているかのように活動を続けた書物です。与謝野晶子は文学者として源氏物語を読んでゆくと「筆致が異なる章があるので、作者は紫式部以外にも居たのではないか」ということを述べています。誰が源氏物語を書き足したのでしょうか? 映画化や新訳など、さまざまな創作者や研究者が千年後の今もこの物語を新しく作り直しています。


今回から読み始めても問題がないように、あらすじを引用しておきます。


源氏物語 前回までのあらすじ  (wikipediaより)

五月雨の夜、17歳になった光源氏のもとに、頭中将が訪ねてきた。さらに左馬頭(さまのかみ)と藤式部丞(とうしきぶのじょう)も交えて、4人で女性談義(俗に『雨夜の品定め』と呼ばれる)をすることになる。

頭中将は、女性と付き合うなら「中の品」(中流)の女性が一番よいと前置きし、子までもうけた内縁の妻の話をする。彼女は頭中将の正妻(弘徽殿女御の妹)の嫌がらせにあい、現在も行方がわからないと語る(後に内縁の妻が夕顔、子供が玉鬘だということがわかる)。

翌日、紀伊守の屋敷に方違えのために訪れた源氏は、前日話題となった中流階級の女性である空蝉(伊予介の後妻)に興味を持ち、強引に一夜を共にする。





こちらのリンクから、「源氏物語 空蝉」を全文お読みいただけます。
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源氏物語 登場人物表

源氏物語 紫式部作 與謝野晶子訳



第一帖 桐壺
第二帖 帚木
第三帖 空蝉










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源氏物語 帚木  



今日は與謝野晶子訳『源氏物語』の帚木を公開します。縦書き表示で全文読めますよ。これは源氏物語の第二帖にあたります。
この帚木では、いよいよ光源氏が物語の中心に立ちます。17歳になった光源氏が、濃い恋愛話を聞くんです。恋愛するんだったら「中流の女」がいちばん良いよ、というような話を光源氏は聞くのであります。


この第二帖から読み始めても問題ないように、これまでのあらすじを紹介しておきます。


これまでのあらすじ   wikipediaより
どの帝の御代であったか、それほど高い身分ではない方で、帝(桐壺帝)から大変な寵愛を受けた女性(桐壺更衣)がいた。二人の間には輝くように美しい皇子が生まれたが、他の妃たちの嫉妬や嫌がらせが原因か病気がちだった更衣は、3歳の皇子を残して病死する。これを深く嘆く帝を慰めるために、亡き更衣に生きうつしの先帝の皇女(藤壺)が入内し、新たな寵愛を得た。一方、皇子は帝のもとで育てられ、亡き母(桐壷更衣)に似ているという藤壺を殊更に慕う。帝は元服した皇子を臣籍降下させ源姓を与えて、左大臣家の娘(葵の上)の婿とする。彼はその光り輝くような美貌から光る君と呼ばれる。



どうぞお楽しみください。



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